関係代名詞 Whom と Whose はこう使う



今日は盛りだくさん。whom と whose を両方やるよ。

フムフム,食べ物(フーズ)の回ね。

よくわかったね~,えらいね~(棒読み)

 

今日のポイント! ○ 所有格の whose,目的格の whom
○ whom はふつう省略。ただし,省略不可の場合あり

 

目次

 

関係代名詞のwhose

前回前々回で関係代名詞の that と who を学びました。この2つをもう一度確認したい方はこの記事と併せてお読みください。

 

関係代名詞 whose とは?

さて,whose は「誰の」という疑問詞でもあります。who, whom との関係は,

who  -  whose - whom

主格 - 所有格 - 目的格

となっています。

関係代名詞としての whose も「所有格」ということになります。

うん,言葉の説明をされても何がなんだかちんぷんかんぷんなんだけど。

ごめんね。でももうちょっとだけ説明させて。

 

whose がつなぐもの

関係代名詞はこれまで文内では「単語」と「節」,そして突き詰めると「2つの文」をつなぐと説明してきました。

whose も関係代名詞ですから何かと何かをつなぐはずです。次の2つの文をみてください。

I know Jack.(ジャックを知っている)

His house has a red roof.(彼の家は屋根が赤い)

ゼブラくん,この2文の中の所有格の代名詞が見つけられかい?

えっと,というか代名詞は his だけだよね。

この his が所有格の代名詞です。

この his を whose に置き換えることでこれら2の文をつなげることができます。

I know Jack whose house has a red roof.発音

結局のところこの whose は Jack と house (has a red roof) をつないでいます。

 

ねえねえ,who の先行詞は「人」限定だったけど whose もそう?

whose は that と同じで先行詞が「人」でも「物」でもOK。たとえば,

I have a car whose weight is less than 1 ton.(発音

(僕は重量が1トン未満の車を持っている)

この文の先行詞は「車」で「人」ではありませんが文法的に何の問題もありません。

 

 
単語メモ
less than: ~未満
less は little の比較級
 

whose の省略はX

関係代名詞の that って省略できる場合があったよね。whose も省略できる場合はある?

正解はズバリ,省略できません

I know Jack house has a red roof.

とすると Jack と house has a red roof に何の関係もなくなってしまい,文法的にも間違いになってしまいます。

この house が Jack の house ですよという印が whose です。

 

その他の例文で確認

他の例文で理解を深めましょう。

1. I saw a cat whose tail was short.(発音

(しっぽが短い猫を見た)

I saw a cat. + Its tail was short.

2. She has a camera whose lens is big.(発音

(彼女はレンズの大きなカメラを持っている)

She has a camera. + Its lens is big.

 

関係代名詞の whom

who が「主格」,whose が「所有格」で,whomは「目的格」だったよね?

whom は「目的格」ですので,置き換えられる単語は「目的格の単語」ということになります。次の2つの文を考えてみます。

She is Nancy.

I saw her yesterday.

 

ということは her を whom に代えるとこの2つの文をつなげられるんだね?

その通りなのですが,whose のときのようにそのままの語順では(X)です。

She is Nancy I saw whom yesterday.(X)

    ↓

She is Nancy whom I saw yesterday. (○)

 

ここがポイント!
※whom が前に出てきて Nancy の直後に来ています。

 

whom が使えるとき

whom も先行詞は「物」も「人」もOK?

実は whom は「人」に限定されます。

その代わり「物」を先行詞とする目的格の関係代名詞として that と which が使えます。

 

whom は省略される運命?

whom はふつうは省略されて「接触節」の形を取ります。

She is Nancy whom I saw yesterday.

  ↓

She is Nancy I saw yesterday.

 

 
※例文が悪いのですが,whom の有無にかかわらずShe is Nancy I saw yesterdayという文は「Nancy」が複数いてこのNancyは昨日見たNancyですということをほのめかしています。
 

whom の後の文(節)のVが自動詞 + 前置詞の場合

次の文をみてください。

The boy whom I talked with was Tom.(発音

(僕が話した少年はトムです)

このように whom の後ろに自動詞 + 前置詞 を置くことができます。

2つの文に分けると,

The boy was Tom.

I talked with the boy.

となります。

この whom は赤字の the boy を置き換えています。

2文を1文につなぐ様子を模式的に表すとこんな感じです。

f:id:Translish:20201026193148j:plain

 

whom はふつう省略可能,ただし省略できない場合あり

whom はふつうは省略されて「接触節」の形を取ると上に書きましたが,省略できない場合もあります。省略できる場合とできない場合の例をそれぞれ挙げてみます。

省略できる場合:

A. Who is the man whom you were talking with?(発音

(あなたが話しをしていた男性は誰ですか)

省略できない場合:

B. Who is the man with whom you were talking?(発音

(あなたが話しをしていた男性は誰ですか)

ゴリさん,またやっちゃったね。これ両方とも同じだよ。

ゼブラくん,見るんじゃない。観るんだ。

よく観ると with の位置が違います。

Aは Who is the man you were talking with? として何の問題もありません。

一方Bは Who is the man with you were talking? とすることができません。

「接触節は先行詞と節の主語が接触していなければならない」

というルールがあるのです。

(今度こそ的を射た質問してやるぞ)同じ意味なのにどうして with whom you were talking って with が前に出るの?

そもそも両方間違いのない文なのですが,with whom you were talking の方が少しformalな(お堅い)文になります。

 

あとがき

いかがだったでしょうか?今回は whom と whose 両方やってしまったので盛りだくさんになってしまいました。時間の都合で1回で読み終わらないときは何度でもいらしてください(とどさくさ紛れてブログのステルス・マーケティング^^)

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡