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not a fool と no fool
突然ですが,次の文の違いが分かるでしょうか?
1. He is not a fool.
2. He is no fool.
バカにしてもらっちゃ困るな。こんな引っ掛けにハマるゼブラくんじゃないよ。「違い」とかいってあ~だ,こ~だって説明したら,「ブ~,実は一緒でした」ってオチでしょ?お・な・じ,だよ。
ブ~,この2つはちょっと違う意味なんです~。
というわけで違いを解明していきましょう(笑)。
not と no の違い
ではいきなり答えからいきましょう!
not を「否定」とすると no は「強い否定」
です。
先程の例でいうと、
He is not a fool.
の意味は「彼はバカじゃない」です。
単純に「バカであること」を否定しています。
一方,
He is no fool.
の意味は「彼はバカなんかじゃない」です。
こちらは行間の意味として「いやむしろ賢いんじゃね」という気持ちが隠れています。
スター・ウォーズ エピソードIV A New Hope のセリフにこんなのがありました。
That's no moon.
これは death star を見たオビワン・ケノービ(おじいちゃん)のセリフ。
まさに「あれは月じゃない」ではなく「あれは月なんかじゃない」という訳がぴったりです。
no ⇔ not の変換
There is no room for doubt.
この例文を not を含む文に変換してみます。
とその前にまずこの文の解釈をしておきましょう。
解釈のポイント
○ There is 構文(この構文についてはこちらをどうぞ)。
○ room:可算名詞「部屋」,不可算名詞「余地」という意味。ここでは「余地」。
○ doubt:「疑い」。
○ no:「余地があること」を強く否定。
以上を踏まえて文の意味は「疑いの余地はない」よりも強い否定で
「疑いの余地は全くない」
となります。
not で言い換え
no と not は違うと言い,その舌の根も乾かぬうちに「言い換え」とはふてぇ野郎だ,そこになおれ,このゼブラくんが成敗してくれる!
いや,違うとは言ったけど,「言い換えできない」とは言ってないし^^
There is no room は「余地は全くない」でした。
この意味を not を使って表わせば良いわけです。
そのために登場するのが any 。
any は「なんであっても(あらゆるもののうちの何でも可)」という意味。
(例:Do you have any pen?は「ペン持ってる?」という訳でも構いませんが,「どんなペンでもいいから持ってる?」とした方がより正確です)
この any を not で否定することで「あらゆるもののうちのどれもない」となり 「全く~ない」という意味になります。
よって,
There is no room for doubt. ⇔ There is not any room for doubt.
と相互に言い換えることができます。
not a fool ⇔ no fool の言い換え
では He is no fool を not を使って言い換えできるかな?
ふむふむ,no = not any だから, He is not any fool. かな?
残念ながら not any の「全く~ない」は「どの~もない」という意味なのでここでは使えません(「彼はどのバカでもない」という意味になってしまうため)。
じゃあ,言い換えできないの?
というわけでもなく,別の表現で言い換えが可能です。
「全く~ない」と言えればいいので,末尾にat all をつけて not ~ at all の形にします。
つまり,
He is no fool. ⇔ He is not a fool at all.
※ not ~ at all =「全く~ない」(例: I don't care at all: 全く気にしないよ)
not と no のまとめ
結局のところ,
「no は not 1語では置き換えできないが,any や at all などを補って言い換え可能」
ということができます。
ピンポンパンポーン♪ ここで謝罪の時間です。
not と no は確かに違いますが「1字違いで大違い」いうほどの違いかと言われれば...なため,タイトルに行き過ぎた表現を用いてしまったことを謝罪いたします^^
あとがき
いかがだったでしょうか?
タイトルについては「1字違いでちょっと違い」ではしまらないのでこのままということで(笑)
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡