できる!英作文その4-「私の目が黒いうちは~させない」を英語で 



今回は「できる!英作文」の第4回です。前回に引き続き間違いやすい as long as と as far as を含む英作文です。

 

目次

 

この記事の流れ

この記事ではまず英作文のお題を1つ提示します。

次に間違えやすいポイントを盛り込んだ「よくある間違い例」をお示しし,それを添削していきます。

最後に添削を踏まえた英訳例をお示しします。

注:英作文や英文ライティングの正解は1つではありませんので,英訳例はあくまで1例に過ぎないと考えてください。

英訳例を見る前にぜひご自分でも英作文にトライしてみてください!

 

今回のお題

「私の目の黒いうちは,お前の思いどおりにはさせないぞ。」

 

よくある間違い例

As far as my eyes are black, I don't allow you to do what you want.

 

添削と解説

「よくある間違い例」の改善ポイントを解説します。

 

As far as

As far as と as long as の違いについて詳しくはこの記事(↓)をご参照ください。

englishluke.com

 

内容を簡単にまとめると

as long as = 「~である限り(条件を示す)」,「~する限り(期間を示す)」

as far as =「~の限り(範囲・制限を示す)」

ということでした。

 

「私の目の黒いうちは」は条件・期間か範囲・制限か?

今回の「私の目の黒いうちは」はどうやら「~する限り(期間を示す)」を表しています。

ですから as long as が正解となります。

A far asas long as

 

my eyes are black

言いたいことは痛いほど分かりますが,

いいたい(言いたい)...いたい(痛い)。まさかボケ...なのか。

コホン,分かりますが,残念!

 

和文和訳

ごくまれに日本語と英語の表現が一致することもありますが,「目が黒いうち」のような比喩的な表現はそのまま英語にするとだいたい通じない英語になってしまいます。

そのような場合のポイントは,

今日のポイント! ○ 英文ライティングではなるべく知っている英語を使う
○ 和文英訳では「和文和訳」する

 

となります。

「和文和訳」って何?

和文和訳というのは「原文の日本語がいったい何を言いたいのか」を考えることです。

今回の「私の目の黒いうちは」でいうと,結局のところ「私が生きているうちは」という意味であると解釈するということです。

 

添削

では「私が生きているうちは」を英語にしていきましょう。

上でみたように「~しているうちは」は as long as で決まりです。

 

次に「私が生きている」はどうでしょうか?

いくつか考えられます。

○ I live

○ I am alive

○ I breathe(「息をしている」というちょっと比喩的な表現)

○ I am in this world(in this world は「この世」)

どれでもOKです。

 

以上を踏まえて添削は,

my eyes are black I live

とします。

 

I don't allow you to do what you want.

「お前の思いどおりにはさせないぞ」ですが,この英語でほぼOK。

一つだけ残念なのが don't と現在形になっているところ。

don't は現在形ですので「今,させない(させていない)」といっているだけで,明日,1年後,10年後の未来については及びません。

 

will か be going to か

そこで will not(短縮形: won't)とします。

am going to じゃダメなの?

ここで未来を表す will と be going to の違いをみておきましょう。

will = 今思いついたこと(今思いついた計画も含む)をいうとき(事前の計画性なし)

be going to = 予定(計画)していることをいうとき(事前の計画性あり)

 

例文で確認します。

1. Will you come? Yes, I will.

この例文は Will you come? と will で聞いていますので,文脈としては「you にとって行くかどうかについて計画する時間はなかった」ことが推測できます。

「計画の時間がなかった」のですから答えるときは「今思いついたこと」を表す will を使うことになります。

訳:「来る?」「うん,行く。」

 

2. Are you going to come? Yes, I am. 

1番と違い be going to ですので”計画性”が感じられます。よって訳は次のようになります。

訳:「来るつもりだった?」「うん,行くつもり」

 

さて,本題に戻って「お前の思いどおりにはさせないぞ」ですが,もし計画性があるなら「お前の思いどおりにさせようとは思っていない」などのそれらしい言葉になるはずです。

計画性がないときは,そう will です。

 

「思いどおりにはさせないぞ」を別の表現で

not allow you to do what you want はこれでOKなのですが,別の表現も可能です。

 

let は「~させておく」という使役動詞でこれを使って,

will not let you do as you please

と言うことができます。

この as は「~のように」という接続詞で please は「どうぞ~」ではなく「望む」という動詞です。

 

もう一つ別の表現例を。

have one's own way というイディオムはまさに「自分の思いどおりにする」という意味。これを使えば,

will not let you have your own way.

で原文にピッタリの表現となります。

 

 
一言メモ
英作文や英文ライティングではピッタリの表現でなくてもかまいません。
知らない表現を「回避」して別の言い方で表現することも大切です。
 

添削

では添削です。

don't allow you to what you want → will not let you have your own way

(allow 以下は間違いではありませんが,一応変えています)

 

英訳例

以上を踏まえて,

As long as I live, I will not let you have your own way.

 

おまけの別表現

この記事では as long as を使うことを目的としていますのでこれはちょっとおまけです。

今回の問題の文脈の「私の目の黒いうちは」には over my dead body というちょうどピッタリの表現があります。それを使って,

Over my dead body, you will have your own way.

と表現できます。

 

直訳すると

「私の屍を越えてあなたは自分の思い通りにする」になります。

これは「あなたが自分の思いどおりにするのは私がもう生きていないとき」と問題文の逆説になっていますが,つまるところ「私の目の黒いうちは,お前の思いどおりにはさせないぞ」の意味になっています。

 

「私の目の黒いうちは絶対にさせない」という意味で,

Over my dead body (you will)!

とだけ言うこともできます(you will は省略可)

 

あとがき

いかがだったでしょうか?

今回は as long as と as far as のダメ押しの問題でそれを中心に書くはずだったのですが...

仕事の翻訳と違って自由にできるのがうれしいからでしょうか^^

 

 

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡