今回は 「between と among にまつわる都市伝説を暴く」と題してお送りする痛快謎解き番組...でよかった?
うん?趣旨はあってるけど,謎解きでもなければ,ましてや番組って何?(^^)
目次
2つは betweenで3つ以上は among?
学校でこう習ったような気がするよ。
英語の用法を質問するような英語サイトでも(おそらく)ネイティブでもこのように説明されている方もいました。
確かにほんとんど場合,この使い分けで問題ありませんし,among であれば3つ/3人以上であることは確かです。
でもそれは「都市伝説」だった
問題なのは between なら2つ/2人であるとは限らないことです。
次の例文をみてください。
例文
You can choose between rice, bread and cereal.
これが間違いではないと?
ご飯,パン,シリアルの3つからの選択が可能という文ですが,実はこれは正しい英文なのです。
その違いは「個別」か「まとまりのあるもの」かだった
上の例文ではご飯,パン,シリアルという個別の選択肢から選べるというものでした。
う~ん,「個別」っていうイメージがいまいちつかめないなぁ。
では,Luke K.K.(Kabushiki Kaisha: 株式会社)という架空のメーカーに Product A, Product B, Product C, Product Dがあるとします(以下,A, B, C, Dと呼びます)。
A, B, C, Dのうちから「どうやって選べばよいか」を尋ねるには,
1. Could you tell me how to choose between A, B, C and D?
とします。
一方,A に他の製品B, C, D と違う特徴があると言うとすると,
2. A has different features among the other products of Luke K.K.
となります。
えっと,わかったような,わからないような。もう少し解説して。
1番の「どうやって選べばよいか」のときは A, B, C, D をそれぞれ別々の製品として比較対象としています。
一方,2番のAには他の製品とは違う特徴があるというときは B, C, D は Luke K.K.の製品群という「まとまりのあるもの」 を表しています。
このような Aと「その他」というような場合には between は使えません。
じゃあ,例えば オレンジジュース,コーラ,ミックスジュースを指すときは between,単に3つ以上のジュースというカテゴリーをまとめて指すときは among っていう理解でいいのかな?
Exactly!
理解を深めよう
別の例文でさらに理解を深めましょう。
There is a consensus among the members.
→メンバー内にコンセンサスがある
→何らかのグループ等に所属する(のであろう)3人以上のメンバー(Aさん,Bさん,Cさんなどの区別はせず,委員としてまとめて考えている)
This particular question, among the others, is superb.
→この問題はその他の問題のなかでも秀逸だ
→試験か何かの出題であって,その他の問題は3つ以上(文法,長文,穴埋めなどの区別はしていない「出題」)
This problems is between us.
→この問題は私たちの問題だ
→私とあと一人の計2人
Please tell me the differences between VCORE, BLADE and PURE DRIVE.
→VCORE,BLADE,PURE DRIVEのラケットの違いを教えてください
→「ラケット」というまとまりではなく3つのラケットをそれぞれ別物として尋ねている
This is my racket of choice among others.
→これが他のラケットの中から私が選んだラケットです。
→3つ以上の他のラケットから選んでいて,他のラケットをひとかたまりとみなしている
between と among のその他の違い
次の2つの例文をみてください。
1. A man is standing between the cars.
2. A man is standing among the cars.
何が違うの?
「位置関係」が違います。
1番の A man is standing between the cars では男の人は車と車の間に立っていて,
2番の A man is standing among the cars では男の人は車に囲まれて立っています。
between は基本的には2つ,among が3つ以上であることから between が「~の間に(挟まれて),among が「~に囲まれて」という意味になるのは納得ですね。
但し書き
はじめにも書きましたが,実用上は「都市伝説」を適用すればほぼ事足ります。つまり,2つなら between,3つ以上なら among です。
3つ以上で between を使う場面はおそらく例文のように between A, B and C のような場合や,A, B, Cがあってこの3つから選ぶ choose between these three のような場面に限られるんじゃないかと思います。
さらに試験では(よっぽど意地悪な引っ掛け問題でない限り)ほぼ必ず2つなら between,3つなら among を選ぶのが正解じゃないかと思います。
あとがき
いかがだったでしょうか?
但し書きなどという「逃げ」を打ってしまいましたが,今回の内容はロイヤル英文法にも書かれていますので間違いないということだけは申し添えておきます^^
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡