今回は形式目的語について基本的な事項を解説します。
目次
形式目的語とは
形式目的語とは「SVOCの第5文型で目的語(O)の位置にくる it」のことです。
具体例でいうと I find it hard ...の it がこれにあたります。
この it の特徴は「意味ないこと」です。
意味がないんじゃいわなくていいじゃんか。
ところが「意味」はなくても「役割」があるのです。
その役割とは「予告」。
どういうこと?
英語を話す人が I find it hard ...を聞く場合,I find it と聞いた時点で「後ろに本当の内容が来るな」とわかります(it がそれまでの会話で明らかに具体的な何かを指す場合は除きます)。
「予告」はわかったけど,なんのため?
I find it hard ...の [...]の部分が本来の it の位置(it の位置)にくると,I find [...] hard となって hard という結論を聞くまで長くなります。英語は基本的にこういう構造が好きではないため,この形式目的語やあるいは形式主語を用いて先に結論を言ってしまいます(例:It is important for you to...→ important が結論)
形式目的語を受ける真の目的語
形式主語はあくまで形を整えるだけの「意味のない」目的語でしたので意味のある「本当の目的語(真目的語と呼ばれます)」が必要になります。
真目的語としては
○ to 不定詞(S V it to 不定詞)
○ 動名詞(S V it 動名詞)
○ 節(S V it that SV / how SV など)
が来ます。
それぞれの例文をご覧ください。
○ to 不定詞
I find it difficult to convince someone(人を説得するのは難しい)
この文では it = to convince someone(人を説得すること)です。
単語メモ
find は「発見する」ですが,五感で体験して「発見する」ということから「~と感じる」や「~と思う」,「気づく(わかる)」という意味にもなります。
例:I find that interesting =「それを面白いと思う」
また,あえて「訳さない」方が自然な場合もあります。
上の例文でも「人を説得するのは難しいと思う」とせず「人を説得するのは難しい」としています。
○ 動名詞
I find it difficult convincing someone.
to convince の代わりに convincing が来ています。
意味は to 不定詞のときと同じです。
○ 節
I find it interesting that the universe is expanding.(宇宙は広がっているって面白い)
it = the universe is expanding です。
I find it interesting how the universe works.(宇宙の仕組みは面白い)
it = how the universe works 。
ちょっと脱線:how the universe works の訳し方
普通に訳すと「宇宙がどうのように働くか」ですが,これを「宇宙の仕組み」とするのが便利!
逆に「~の仕組み」と英語で言いたいときは
how ~ work(s) とすればOK。
主な動詞
上の例文では find のみを使いましたが他にも主に,
consider, feel, find, make, take, think などの動詞でもこの構文を作ることができます。
(例:I consider it right to ~など)
あとがき
今回は基本のみの解説とし,付随する細かい事項は割愛しました。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡