疑問詞 which(どちらの)を使った英作文



今回は疑問詞の which を使った英作文をご用意しました。
できる!英作文(上級編)のカテゴリーですので少し歯ごたえがあるかもしれませんががんばって取り組んでみてください!

 

目次

 

この記事の流れ

この記事ではまず特定の文法テーマに沿った英作文のお題を提示します。

英訳例をお示しして,文法やフレーズの解説を加えます。

英文法の解説として読むもよし,英作文の力試しをするもよし,ぜひご活用くださいませ!

 

今回のお題

 

1. コーヒーと紅茶のどっちが好き?

2. どっちに行ったらいいかわからない。

3. 前置詞(preposition)と動詞(verb)の組み合わせを学習することが重要だ(ヒント:AとBの組み合わせ→「どのAとどのBがうまく一緒になるか」と考えて)。

すべて which を使って表現してください。 

  

英訳     

1. Which do you like better ?
2. I don't know which way to go.
3. It is important to learn which prepositions go with which verbs.

 

解説

コーヒーと紅茶のどっちが好き?

解答:Which do you like better, coffee or tea?

 

この問題は which の基本となる文です。

「どっちが好き(Which do you like better)」と言っておいてから選択肢(coffee or tea)を挙げるというこのパターンは会話でも使う場面が多いんじゃないでしょうか?

 

あのさ,Which do you like more っていうのを見たことがあるんだけど?

Which do you like more でもOKです。

文法的には better は well の比較級,more は much の比較級ですので better は質的,more は量的な問題だと考えられますが,話す人はそこまで考えてないと思われます。

 

あとさ3つ以上から選ぶときは better じゃなくて Which do you like best とするの?

その通り!

 

一方,「2つの場合」であっても最上級が使われることもあります(例:Which do you like best, coffee or tea?)。

調べてみるとその昔「そうした方がいいじゃない?というくらいの提案だったものがいつしかルールと思われるようになった」ようです。

注:とはいえ,テストなどでは better にしておくほうが better だと思います^^

 

どっちに行ったらいいかわからない。

解答:I don't know which way to go. 

 

この用法は疑問詞 which を使った間接疑問文です。

which 以下が know の目的語になっています。

 

which way to go は how to use に似た用法。

how to use の to use は「使うべき」を表します(how to use で「どのように使うべき」となることから「使い方」となります)。

which way to go の場合は which の後に way がついて「どの方向」という意味を表し,to go が「行くべき」を表しますので which way to go では「どの方向に行くべき」となるため「どっちに行ったらいいか」を表現することができます。

 

問題は way じゃな?

そうなんですよ。

この way は紛れもなく名詞なのです。名詞であれば本来 which way to go to となるはず。

でも実際はそうはならず which way to go で正解なんです。

これは「way が副詞的に使われる」という事例です。

具体例がほしい!

learn it the hard way という表現がありますが,この the hard way は learn の目的語になっているわけではなく「辛い方法で」という意味で副詞的に使われています。

本来であれば learn it in the hard way となりそうですがこの in は省略されます。

learn it the hard way は「辛い方法でそれを学ぶ」ことから「身をもって知る」というニュアンスになります。

 

まとめると?

which way to go はこれでOKで which way to go to とする必要はありませんのでこの点を確認しておいてください。

 

前置詞(preposition)と動詞(verb)の組み合わせを学習することが重要だ。

It is important to learn which prepositions go with which verbs.

 

AとBの組み合わせを which で表現

”AとBの組み合わせ→「どのAとどのBがうまく一緒になるか」と考えて”というヒントがないと少なくとも解答例の英文を出すのはほぼ無理ゲーなんじゃないかなと思います。

いやいや出題者が無理ゲーって!「おまいう」ど真ん中じゃないの?!

ごめんなさい^^

 

「AとBの組み合わせを学習する」を learn A-B combinations とする手もあるのですが,which を使った英作文ですのでこれを和文和訳*する必要があります。

*和文和訳とは:原文(問題文)の意味を噛み砕くいて英語に訳しやすくすること(例:仕組み→それがどう機能するか[how it works])

 

というわけでヒントにあるように,

「AとBの組み合わせを学習する」→「どのAとどのBがうまく一緒になるか」と和文和訳してみます。

 

「組み合わせ」は「うまく一緒になるか」なんてことしないでそのまま「組み合わせ」として combine でよくない?

combine でその部分を書いてみると,

which prepositions we should combine with which verbs 

となり,これでもOKです。

 

OKなのですが,もっと”おいしい”表現が解答例に使った go with なんです。

その理由は,

(1) which prepositions go with which verbs となり”余計な” we should を使わずに済む

(2) combine  より go の方が柔らかい(あえて堅い[フォーマルな]表現を選びたいときは逆に combine が良い)。

 

which が2つも?

「which は疑問詞なので文頭に置く」という印象が強いため go with which verbs のような”文の途中で” which が出てくるパターンはギョッとする方もいらっしゃるかもしれませんが,こういう使い方も「あり」です。

 

文法的には which verbs の which は「疑問形容詞」と呼ばれます。疑問詞(which)が形容詞の役割を果たして名詞(verbs)を修飾しているよ,と考えてもらえばOK!

 

疑問形容詞の形以外でも疑問詞が2つ出てくるパターンがあります。

例:Who met whom?(誰が誰と会ったって?)

 

極端な話,

Who met whom, and where and when?みたいな文も可能です(後半の where and when は節や句ではなく独立した2つ目の文ですのでただの付け足しなのでちょっと趣旨.....)

 

形式主語の構文

It is important to learn はいわゆる形式主語の構文です(形式主語についてはこちら)。

とても使う場面が多いと思いますので再確認しておきましょう(よろしければ上のリンク先で^^)  

 

あとがき 

今回は疑問詞 which を使った英作文に取り組んできました。ちょっとトリッキーな問題(無理ゲーともいう)もありましたが,日本語の単語を英語の単語にそのまま置き換えないパターンもありよ,という一例として考えていただければと。

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡