Opportunity と Chance どちらも「チャンス」なのは確かなのですが...



      

Opportunity と Chance

 

今回は opportunity と chance という単語についてちょっと詳しくみていきたいと思います。

では、opportunity と chance を比較しながらニュアンスの違いを探っていきましょう!

 

まず、次の文をみてください。

1. He got a chance to get himself promoted.

2. He got an opportunity to get himself promoted.

 

ともに「彼は昇進のチャンスを得た」という意味でどちらでも違いはほぼありません。

 

続いて次のフレーズをご覧ください。

1. take an opportunity.

2. take a chance.

 

これらは冒頭の絵を英語にしたものですが、

1番の opportunity の方が「機会(チャンス)を捕らえる

2番の chance の方は「一か八かやってみる

という意味で、get ではなく take の場合は opportunity ではまさに「チャンス到来」ですが、chance は「賭けに出る」感じです。

 

うん?chance は場合によっては「チャンス」じゃないってこと?

ということになるかな。
じゃあ、chance, opportunity の違いを考えながらそれぞれの単語について詳しくみていこう!

 

Chance 

opportunity も chance も辞書に「機会」という意味が載っていますが、chance は「偶然」という意味が根本にあります。

たとえば by chance は「たまたま」という意味です。

 

3. I had a chance to see him.

 

これは「彼に会う機会があった」という意味ですが、働きかけたわけでもなく偶然に会う機会があったというニュアンスがあります。

 

また、「偶然」から派生する「可能性」や「確率」という意味もあり、次のように使われます。

4. There is a chance of failure.

5. There is a 70 percent chance of rain today.

 

それぞれ、

4番は「失敗する可能性がある(失敗するかもしれない)」

5番は「今日、雨の確率が70パーセントある(今日の降水確率は70パーセント)」

という意味です。

 

4番は「失敗の可能性」ですので chance はポジティブ・ネガティブにかかわらない「可能性」ということがわかります(もちろん a chance of success も可)。 

5番の「確率」場合、chance = probability と考えてOK。

 

Chance のまとめ○ chance は「偶然性」  
○ chance = probability =「確率」
○ chance は良い「可能性」も悪い「可能性」もある
 →そのため日本語の「チャンス」とは少しニュアンスが異なる使い方あり
      (e.g. a chance of failure)

 

Opportunity

一方、opportunity は同じ「機会」でも何かプラスになる状況でまさに「好機(チャンス)」。

6. I had an opportunity to see him.

「彼と会う機会があった」

3番の chance を opportunity に変えただけですが、chance のような「偶然感」はありません。希望していたか、申し込んだか、あるいは誰かが連絡してくれたか、その経緯はわかりませんが、ともかく会いたいと思っていたので会ったという感じです。
つまり、opportunityは「機会=やりたいと思っていたことができる状況」という感じ。

 

 

 
街角で有名人を見たとします。
had a chance to see a cerebrity であれば「たまたま見かけた」。
had an opportunity to see a cerebrity であればたとえばこの辺に来ているという情報を得て見に行ったなど「たまたま」でない状況が考えられます。

とはいえ、差は微妙でご多分に漏れずネイティブの人でも Interchangeable(どっちでも同じ)という人もいます。

 

chance の4番の There is a chance of failure について chance→opportunity の変換をしてThere ia an opportunity of failure としてみます。

opportunity =「機会=やりたいと思っていたことができる状況」でしたので、an opportunity of failure では「失敗したいと願っている」ことになってしまいます。

 

chance の5番の There is a 70 percent chance of rain today の chance を opportunity に変えるとどうでしょうか?

There is a 70 percent opportunity of rain today とできるかとえいば答えは「No」です。

繰り返しになりますが、opportunity には「確率」という意味はありませんのでここでは chance しか使えません。

 

一方でたとえば、

7. This is a once-in-a-lifetime opportunity.

「これは一生に一度のチャンスだ(一期一会の絶好の機会だ)」

この文であれば opportunity を chance にしてもあまり意味は変わりません。

 

Opportunity のまとめ○ opportunity 「機会=やりたいと思っていたことができる状況」=「チャンス」
○ chance と opportunity は必ずしも interchangeable(どっちでもいい)わけではない

 

 

確認問題

では最後に問題で理解度をチェックしておきましょう!

 

次の( )に a chance または an opportunity のうちより適切な方を入れてください。

1. There is (      ) of success.

2. (         ) is a situation in which it is possible for you to do what you want.

3. If you get qualified, there are lots of job (           )*この問題は複数形

4. Take (       ) on me.


各問題の答は次の通り。
1. a chance  2. an opportunity  3. opportunities  4. a chance

解答のポイント:
1番:opportunity には「可能性」という意味はありません。

2番:Collins COBUILD というネット上の辞書に載っていた opportunity の定義です^^

3番:get qualified は「資格を得たら」、job opportunities 「雇用機会(就業のチャンス)」。就業には意志があるため「たまたま」を表す chance ではなく opportunity を選択します。

4番:ABBAの曲名なので...というのは冗談で^^、Take a chance on me はイディオム的に「一か八か私にかけてみて」という意味に。on は bet on の on と同じです。

 

 

あとがき

日本語「チャンス」を英語でと問われれば、chance より opportunity の方が近いかなと。

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡