I’ll be there in 5 minutes-本当に5分「後」なのか?



 

I'll be there in 5 minutes と言った場合、in 5 minutes は「5分以内に」ではなく正しくは「5分後に(5分で)」とされています。
一方、in time と on time を考えたとき on time の「時間通りに」に対して in time は「間に合って」でなんだかちょっと「以内っぽい」雰囲気があります。

実用上は「5分後に」と覚えていれば何の問題もないのですが、この記事ではちょっと重箱の隅をつついて「本当に5分”後”なのか」というテーマを検討してみたいと思います。

 

目次

 

in time と on time

本題に入る前にまずは in time と on time のおさらいをしておきましょう。

 

in time 

in time は冒頭に書いた「間に合って」という意味の他にも「そのうちに」という意味もあります。

I got there in time.
間に合った

You'll learn in time.
そのうち分かるよ)

前者の time を”区切られた時間=期限”と考えると in time =「期限内に」→「間に合って」という流れで理解できそうです。

後者では time を「区切られた時間」ではなく「時間そのもの」と考えると in time「時間の中で」→「時間が経てば=そのうち」という流れでいけそうな感じです。

 

「間に合って」はともかく「そのうちに」の説明はちょっと無理やりじゃない?

...そういう意見があることは承知しています^^

 

いずれにしてもやはり in は「中に(以内に)」を表しているように思えます。

 

on time

on time は冒頭の「時間通りに」という意味です。

He came on time.
(彼は時間通りにやってきた)

The buses run on time.
(バスは定時運行しています)

このブログではもはやおなじみと言っても過言ではない onといえば「接触の on」ですから on time =「期限に接触」→「時間通りに」でバッチリです。
on time は on schedule とほぼ同じ意味です。

 

「心に火を点け」ちゃうやつは?

あっ、それは ride on / time だから^^

 

in 5 minutes は「5分”後”に」なのか?

結論からいうと「5分後に」であって、決して「5分以内に」ではありません。
ここからはなぜそう言えるのかということを考察していきます。

 

in =「中に(以内に)」問題

in は in my room や in this country などを考えても「中に(以内に)」を表していそうです。それなのに in 5 minutes はやはり「5分以内に」ではありません。
実はこの問題を解くカギは in にあるのではなく、5 minutes にあります。

 

in 5 minutes = in 5 minutes' time

主に British English だそうですが、in 5 minutes は in 5 minutes' time とも表現できます。
in 5 minutes' time はまた in 5 minutes of time と言い換えることもできます。
5 minutes of time は「5分という時間」、つまり「5分を単位とする時間」を表すと考えることができます。5分を単位とすると 0分、5分、10分、15分...と段階的な増え方になります。
こう考えると in 5 minutes は 「5分」というカテゴリーに入っていますよ、ということになります。このカテゴリーの前は「0分」で、後ろは「10分」です。0分から5分の間の1分、2分、3分、4分や5分から10分の間の6分、7分、8分、9分はありません
何が言いたいかというと in 5 minutes は「間のない0分、5分、10分...という時間単位の中で 0分でもなく10分でもなく5分というカテゴリーの中」ですよと。
「間がない」ということはつまり「幅がない」ということを意味し、そのため in 5 minutes と言った場合の 5 minutes(of time) は「5分きっかり」を表していると考えられます。したがって in 5 minutes は「5分以内」とはならず「5分で/5分後に」となるという寸法です。

 

「5分後に」って「後」だから5分より後じゃないの?

OK。乗りかかった船だ。この重箱の隅もつついておこう!

 

本当に、本当に「5分"後"に」なのか?

ここまで見てきたように in 5 minutes は4分とかでは決してなく5分は5分なのです。
しかも事実上「5分きっかり」。
問題は in 5 minutes は「5分きっかり」とはいえ「その内側」であって「5分後に=5分を経過している」とは違うのではないかという疑問。

突然ですがここで待ち合わせをしている場面を思い浮かべてみてください。相手が「5分後に行くよ」と言っていたので几帳面なあなたはそこからストップウォッチで5分を計り始めました。そして「5分きっかり」に相手がやってきました。

 

ねっ、「5分後」でしょ?

ほんとだ!

 

「5分で」の用例

I'll be there in 5 minutes の場合「5分で」だろうと「5分後に」だろうと同じことでしたが、in 5 minutes が「5分で」であって「5分後に」ではないという使い方もあります。

I'll teach you how to solve the Rubik's Cube in 5 minutes.
(ルービックキューブのそろえ方を5分で教えてあげましょう)

 このように「5分で」しか当てはまらない場合もあります。

 

確かに。「5分後に教えてあげる」って言われたら、「今、教えてくれよ」ってなるもんね。

 

では「5分以内」は?

最後に「5分以内」について。これはもうひねりもなく within で表現します。

I can solve the Rubik's Cube within 3 minutes
(ルービックキューブなんて3分以内にそろえられるよ)

within を使った場合には「幅」がありますので(0分~3分)、たとえばルービックキューブのように始めの状態によってかかる時間が変わる場合などは in ではなく within を使います。

 

    

まとめ

結局 in は「中に(以内に)」で間違いなく、問題は 5 minutes の方でその考察の結果、結局のところ一般的に言われている解釈でOKということでした。

今日のポイント! ○ I'll be there in 5 minutes は「5分後に」
○ in 5 minutes は「5分で」限定の使い方あり
○ 「以内」は within 

 

あとがき

一生懸命考えた結果、このようなくどくどとした分かりにくい考察になってしまったことをお詫び申し上げます。「頭の中のもやっとしたまとまらないアイデアを言葉に変換できる君」という装置があったらぜひ購入したいくらいです^^

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡