今回は独立分詞構文について。
独立分詞構文は主節と主語が異なる場合の分詞構文です。慣用表現が主でそれ以外ではあまり見かけません。
一方 with + 独立分詞構文のパターンはよくありますのでメインはこちらと考えてよさそうです。
注:この記事は分詞構文を知っていることを前提としています(分詞構文についてはこちらの記事で書きましたのでよろしければ併せてお読みください)。
目次
独立分詞構文とは?
冒頭にも書きましたが、
独立分詞構文=主節の主語と異なる場合の分詞構文
です。
分詞構文はこういうやつでしたね。
Seeing the police, he ran away.
この場合は Seeing the police の動作主は主節である he ran away と同じ「彼」です。したがって接続詞を用いて書き換えて、When he saw the police, he ran away とすることができます。
これに対して独立分詞構文は動作主が異なる場合に用いる構文です。
独立分詞構文の作り方
「作り方」と言っても冒頭にも書いたようにほとんどは慣用的なものしか会話などでは使われませし、自分で慣用表現以外を使うこともはほぼないと思います。
したがって実際は「作り方」がわかって自分の表現として使うというよりも独立分詞構文に出会ったときに「あぁ、文法的にはこういう構造なんだな」と納得できるようになることが目標となるかと。
自分で使わないんじゃあ、もういいかな。
まあ、そうおっしゃらずに^^
まず出発点として He told us not to cry while tears ran(私たちには泣くなと言いいつつ彼の涙がこぼれた)を考えます。
分詞構文の記事では次の手順で接続詞を含む文→分詞構文に変換しました。
1. 「接続詞のある副詞節」を出発点とする(SV(主語+述語)の確認)
2. 接続詞を取り除く
3. 節→句ですから主語も取り除く
4. 動詞を分詞(現在分詞)に変える
3の「主語も取り除く」という点ですが、これは前と後の節の主語が同じだからだったので主語が異なるときは主語を残します。すると3は何の作業もなくなりますので4と組み合わせます。
また、1番もSVの確認にとどまらず主節の主語と異なることをここで確認しておきたいのでこれも盛り込むと手順はこう変わります。
この手順で while tears ran を独立分詞構文に変換してみます。
1. SV(主語+述語)があること+主節のSと異なることを確認
while tears (S) ran (V) で SVあり、かつ主節の主語 He と異なることを確認
2. 接続詞(while)を取り除く
tears ran
3. 主語は残して動詞を分詞(現在分詞)に変える
tears running
これで,
He told us not to cry, tears running
という独立分詞構文の完成です。
慣用的な独立分詞構文
ここでは慣用的な独立分詞構文をご紹介します。
他にもあると思いますが,代表的で辞書に記載のあるものをピックアップしてみました。それぞれ簡単に説明します。
weather permitting
これは「天候が許せば/天気がよければ」という意味。
(天気がよければ,ハイキングに行く)
接続詞を用いて表現すると,
If the weather permits, we will go on a hike.
となります。
the はどこへ?
慣用句なんでそこら辺はご勘弁ということで^^
God willing
直接的には「神の思し召しがあれば」という意味ですが,ニュアンスとしては「万事うまくいけば/何事もなければ」くらいの感じです。
(何事もなければ来年会いに行けると思う)
接続詞を用いると If god is willing となります。
上の例文を今目の前に相手がいる状況だと考えると「会いに来るよ」という風に訳しますが,この文はメール等での離れた場所からの連絡を想定していますので「行ける」としています。
そして英語ではこのような場合でも相手目線で come を使います。
all things considered
all things considered は「すべてのことを考慮すると/総合的に考えると」というような意味。
(総合的にそのホテルは良かったんじゃないかな)
接続詞としては if か when が来るでしょうか。
I think the hotel was good, if/when all things are considered.
文頭じゃなく文の後ろでもいいんだね。
Exactly!
all things being equal
all things being equal は other things being equal ともいい、「他の条件が同じならば」という意味です。たとえば、こんな感じのシチュエーションで使われます。
(住宅需要が増加したと仮定しよう。他の条件が同じならば、住宅価格は上昇するだろう)
「ならば」なので省略された接続詞は if 。したがって省略せずに節で表現すると、
If all (other) things are equal となります。
present company excepted
present company excerpted は「ここにお集まりの皆様は別として」という意味です。ポイントはずばり単語でしょう。
present は「プレゼントする」という動詞の意味の他に「現在の」とか「居合わせている」という意味があります。
company は「会社」というのが一般的ですが「同席の人々」という意味もあります。また、「交友/仲間」というような意味もあります(例:People judge you by the company you keep→人はあなたが付き合っている人であなたを判断する)
この場合 except は「~を除く」という意味の動詞です。
批判や失礼な発言をしてからこの場にいる方は違いますけどね、と付け足すような使い方なので文尾に来ることが多いと思います。
(ほんと人ってことの重要性がわからないんだから、ここにいる方々は別ですが)
接続詞があるバージョンだと?
これは「譲歩」と考えられるので、Although the present company is excepted かな。
with + 独立分詞構文のパターン
with + 独立分詞構文のパターンは分詞構文の意味の中でも「付帯状況」を表します。
Come with me (僕と一緒に来て)などからも with の「同時性」が感じられますから、with + 独立分詞構文が付帯状況(~しながら)を表すのは納得じゃないかと思います。
使い方は独立分詞構文の前に with を置くだけです。
では例文で確認してみましょう。
(涙が顔を伝わりながら彼は無言で立ち尽くしていた)
「意味」が意味不明なんだけど?
ですよね^^
「涙が顔を伝わりながら」は独立分詞構文っぽく訳しているのですが、これでは本当に意味不明です。こういう場合には逐語訳(単語の意味をもれなく含めて訳す)ではなく翻訳(言葉の意味を伝える)の出番です。
日本語では「涙で顔を濡らし」たりするものですからそういえばOKです。
「涙で顔を濡らしながら彼は無言で立ち尽くしていた」
down his face が無く, with tears running であれば「泣きながら」とすることもできます。
その他の例文
(彼は腕組みして立っていた)
The man was sitting with hisr eyes closed.
(その男性は目を閉じて座っていた)
She answered with her voice raised.
(彼女は声を荒げて答えた)
すべて付帯状況(~しながら)であることを確認してください。
OK。はしかにうたいじょうこうだね(確かに付帯状況だね)。
口にもの入れながら話すのはやめれ^^
まとめ
独立分詞構文を自分で使うことはあまりなく、if ~とか when ~とかを使うことが多いと思いうのですが、見たり聞いりしたときにわかるようにしておきたいですね。
というわけで最後に今回のポイントです。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡