今回は Having said that, That said, That being said の豪華3点セット!
とは言ったもののすべて意味は同じで「とは言ったものの」。そしてすべて分詞構文(独立分詞構文)です。
抱き合わせ商法だ!
いや、売ってないし^^
目次
分詞構文(独立分詞構文)とは?
この記事は分詞構文と独立分詞構文についてある程度の知識があることを前提に進めますので、ちょっと不安があるなという方は過去の記事(分詞構文、独立分詞構文)を参考にしてみてください。
Having said that, That said, That being saidについて
それぞれについて個別に見ていく前にまず共通事項を押さえておきましょう。
共通事項
Having said that, That said, That being said の主な共通事項は次の3つです。
*分詞構文(独立分詞構文)である
*意味が「とは言ったものの/とは言え etc.」である
*直前に言ったことに反することをいうよ、という予告である
1つ目、2つ目についてはすでにご紹介しました。
3つ目については「とは言ったものの」という意味なので当たり前といえば当たり前なのですが、これらの表現の役割ですのでぜひ知っておいてください。
根本なんだけど、3つともちゃんと使われてるんだよね?
Of course!
Having said that
次の例文を使って使い方と意味、文法を探っていきます。
(その製品はとても魅力的で機能も先進的。とは言え、買えないけど。
この例文は「製品を褒める→買えない」という流れで、これが共通事項3番目の「直前に言ったことに反することをいうよ、という予告」の意味です。
褒めたら買いそうなものだものね。
意味は「とは言え」とやはり流れを反転させるものに。
そして文法的な視点ですが、Having said that を接続詞ありの副詞節にしてみます。
Having said that → Although I said that または Although I have said that
独立ではないただの分詞構文なので主語は主節(I cannot afford it)と同じく「I」になります。
そして形としては過去形または現在完了形です。
「または」ってどういうこと?
Although I have said that を分詞構文にする場合、Having said that となるのは「確かにそうだよね」という感じ。
一方、Although I said that はどうでしょう?
Saying that では元に戻す(?)と Although I say that になってしまいます。
このため時制を一つずらす目的で Having said that としなければなりません。
このため I have said と I said の区別はつかないことになりますが、いずれにしても「直前に言ったこと→Having said that→これからいうこと」という時間の流れは同じです 。
That said
That said の使い方と意味は Having said that と同じで、分詞構文は分詞構文なのですがこちらは独立分詞構文です。なぜ「独立」の方かというとそれは主節と主語が異なるから。
こちらも接続詞ありの副詞句に変換してみます。
That said → Although that was said または Although that has been said
いずれの場合も That (having been) said のカッコ内の having been が省略された形とみなすことができます。
また、独立分詞構文でも being が省略できるため
Although that is said → That being said → That said
の可能性がないわけではありませんが、前の言葉→That said→次の言葉という時間の流れを考慮するとやはり過去か現在完了になるのが自然だと思われます。
That being said
ここまで読んでいただいた方はお気づきかもしれませんが、この That being said だけは時間の流れという観点からちょっと変な感じがします。それを明確にするためこれまでと同じく接続詞ありの副詞節に変換してみましょう。
That being said → Although that is said
つまり、That being said の場合は主節も従属節も現在形ということになり時間差がなくなってしまいます。
でもさっき3つとも使えるって言ってたよね?
うん^^
英語は論理的なんて言われているようですが、言葉なので変化します。それが一旦広まって使われるようになると文法や論理に沿っているかどうかはあまり気にされないというは英語に限ったことではないのだと思います。
日本語でも「早く来すぎた」などと言いますが本来「すぎた」は「早く」にかかるはずで「来るのが早すぎた」が文法的には正しそうですが、話すときにそんなこと考えたこともない、というのが普通じゃないかと思います。
というわけでちゃんと使えますのでご安心を。
また、こう考えると That said = That being said の being 省略バージョン説も可能性として再浮上しそうですが、運用上どちらでも大差ないのでこの辺で切り上げさせてくださいませ。
まとめ
今日のポイントです!
あとがき
「早すぎて来た」は文法的には正しくとも運用上はXなバージョン^^
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡