強調の do の A to Z



 

今回は強調の do の A to Z と題して品詞から very much による強調との違い、さらにそれを踏まえた訳し方までを網羅していきます。

 

目次

 

do の品詞

I do like animals というのが強調の do ですが(詳しい使い方は次のセクションで!)、この do は助動詞です。

 

助動詞の do って他には何で出てきたっけ?

 

実は Do you know me?や I don't (do not) know you の do が助動詞だったりします。

 

使い方

一般動詞とBe動詞で少し違いますので別々にみていきます。

 

一般動詞の場合

一般動詞とは簡単に言えば「Be動詞以外の動詞」です。

そしてその一般動詞において do による強調が可能なのは肯定文命令文です。
品詞のところでもご紹介しましたが疑問文と否定文にはすでに助動詞 do が使われているため do で強調しようとすると do がかぶってしまいます。

 

次に do を置く場所ですが、動詞の直前に置きます(上でネタバレしてしまってますね^^)。これは肯定文でも命令文でも基本的には同じです。

また、do は助動詞ですので強調の do の後の動詞は原形になりますが、後でみる三単現と過去形の場合以外は形式的にはただ do を置くだけです(*ただし、理論上 do の後の動詞は現在形→原形となっています)。

 

出たっ、*からの必殺、重箱の隅つつき!

十八番なもので^^

 

では例文を見てみましょう。

I do like animals.
確かに動物が好き)

Do feel free to contact me.
ぜひお気軽にご連絡を)

 

上で do を動詞の直前に置くことについて「命令文でも基本的には同じ」と書きましたが、実は例外がありまして。
それは please をつける命令文の場合。普通は Please do + 動詞の原形となりますが、BBCの英語学習サイト(のアーカイブ)に次のような文が掲載されています。

Do please sit down.         ⇔  Please do sit down.
さあ、どうぞお座りください)

なんと Do と sit の間に please が来ています。Please の後に do が来るパターンももちろんあります。

 

 
ネットで調査したところ Please do + 動詞の原形の方が自然だとするネイティブの方がいらっしゃいましたが、もしかするといつもの BE/AE(British English/American English)問題かもしれません。

 

Be動詞の場合

Be動詞の場合、強調の do が付くのは命令文のみです。

○  Do be careful.
本当に気を付けて)

X   I do be serious.

 

じゃあ、Be動詞の肯定文を強調したいときはどうするの?

実はもっと簡単な方法があるんだな、これが。

 

 
Be動詞の肯定文を強調したいとき、たとえば I am serious(マジだから)を強調したければ....am を強く読む!

 

文書のときは?

諦めよう....と言いたいところだけど I AM serious とBe動詞を大文字にするかな。

 

三単現と過去

三単現、すなわち”三人称単数現在”では強調の do は does に、過去では did になります。

 

疑問文や否定文と同じと?

Exactly!

 

He does have a good sense of humor.
(彼には確かにユーモアのセンスがある)

I did like the restaurant.
(そのレストランが好きだったことは本当だ

否定文や疑問文と同じく(さらにdo による強調の場合と同じく)does, did の後の動詞は原形になっています。

 

do によって何が強調されるのか vs. very much

ていうか do は直後の動詞を強調してるんじゃないの?

確かに強調の do によって強調されるのは「直後の動詞」であることに間違いはないのですが、ここではその動詞の何が強調されるのかについて説明します。

そのための比較対象として very much に登場してもらいます。
では次の文をご覧ください。

I do like sweets. vs.    I like sweets very much.

I like sweets very much は「スイーツがとても好き」ということで very much は like の程度を強調しています。
一方、I do like sweets は「本当にスイーツが好き」という意味ですが、この「本当に」は「ウソじゃなくて」ということで、ここでは do は like が事実であることを強調しています。

これらを踏まえるとそれぞれの答えが引き出される質問は違ってくるはずです。

A:Do you really like sweets?
B:Yes, I do like sweets.

C:How much do you like sweets?
D:I like sweets very much.

ただし、CさんとDさん会話は少し変です。なぜかというと通常、答える側は代名詞を使うからです。つまり、I like them very much となるのが自然です。
一方、I do like sweets はこのままでOKです。敢えて sweets を繰り返して言うことで like を強調する do をさらに補強する働きがあります。

 

ここでのポイント! ○ 強調の do は動詞の示すことが事実であることを強調する 

 

訳し方

「事実であることの強調」ですからそのように訳すとやはり「本当に」「確かに」といった定番の訳が適切のようです。
また、動詞によっては「ぜひ/絶対に」という訳が活躍する場面もあります。

I do recommend this product.
(この製品はぜひおすすめします)

Do stay calm no matter what.
(何があっても絶対に冷静でいてください)

 

まとめ

最後に今回ご紹介した5つのポイントをおさらいしておきましょう。

強調の do 5つのポイント! ○ 強調の do は助動詞
○ 置く場所は動詞の直前 + 動詞は原形に
○ 一般動詞は肯定文と命令文、Be動詞は命令文のみで使用可
○ 三単現と過去形は疑問文、否定文と同じ考え方で
○ 強調の do は動詞の示すことが事実であることを強調
○ 定番訳語「確かに」「本当に」「ぜひ」 

 

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡