今回のテーマは「単数か複数か」ということで名詞の単複について掘り下げてみていきます。
ちょっと待って、そんなの簡単じゃない?
だって、an apple, two apples, three apples、以下同様でしょ?
上の黒板を見て。そのリンゴの例は1番上だけなのよ。
目次
1と2以上の数
an apple, two apples, three apples の例のように英語のルールとしては、
1のときは単数形
2以上の数のときは複数形
となっています。
正の少数や分数(0<x<1)
さて、少数や分数(>1)のときも複数形と書きましたが(例:2.75 volts, 5/3 degrees)、0.25 や 1/3 はどうなると思いますか?
1より小さいんだから単数形かな?
実はね...
0.25 volts や 1/3 degrees のように1未満の少数や分数も複数形になります。
0の場合
では0の場合はどうなるでしょう?
(0の場合は zero ~だけでなく no ~ の場合なども含みます)
ゼロだよ、ゼロ。そりゃもうまさか複数形ってことはないでしょう?
人生には”まさか”という坂があってね^-^
通常、可算名詞(数えられる名詞)の場合 0(zero)や no の後は複数形になります。たとえば「0ボルト」は、
0ボルト = 0 volts
です。
有名どころでは、
(そして誰もいなくなった)
というアガサ・クリスティーの推理小説がありますね。
0で単数形となる場合
基本的には0=複数形でOKなのですが、次の特殊な3パターンでは単数形になります。
不可算名詞の場合
不可算名詞(=数えられない名詞)の場合は単数形になります。
など。
いる、この説明?だって数えられないんだから、そもそも。
網羅するって大事やん^^
特殊なケース1(共通認識として単数の場合)
可算名詞でも特殊なケースでは単数形となる場合もあります。
たとえば、「妻」がいないという場合など、一夫多妻制でない限り妻は1人ですから、
となります。
つまり、社会通念やルールなど共通認識として単数の場合には0でも単数になります。
特殊なケース2(話し手と聞き手の共通認識が単数の場合)
「テーブルにリンゴが1個あったので、取ってきてくれない」と言われて取りにいったらなかったというようなケースがこれに当たります。
A: There was an apple on the table, so could you take that to me?
B: There is no apple on the table.
単数には単数をってこと?
Exactly!
負の数
マイナスの場合、たとえば -5 など”複数”の場合には複数形になります。
これはまあ納得。
「-1」問題
問題は -1 で海外掲示板などでは意見の食い違いもあったのですが、-1 には2つのパターンがあってまずは絶対に単数形となるパターンから。
絶対に単数形となるパターン
five apples - one apple (=5 引く 1)など
これは「マイナス1個」ではなく「マイナス」1個、つまり「1を引き算する」ということであるため。
じゃあ、負の数じゃないじゃん。
ですよね^^
単複議論が分かれるパターン
そして「-1」(マイナス1)は議論が分かれるようです。
例:minus 1 degree Celsius
:minus 1 degrees Celsius
検索をかけるとどちらも出てきますが、s がつかない minus 1 degree Celsius の方が多く検索されるようです。
実際問題としてこの例のような気温(温度)やたとえば「正解の場合は1ポイント、不正解の場合は-1ポイント(1 point for a correct answer and -1 point for an incorrect answer)」のような場合以外に使う場面が思いつかないというのが正直なところです。
そのため「引き算」のときは単数でそれ以外は複数とするよりも、「±1」は単数と覚えておいても実用上は全く問題はないと思います。
あとがき
翻訳者を目指して勉強を始めた頃、「いくらメディカル分野を目標としているとはいっても堅い表現だけじゃだめだ」とか言い訳しながらアガサ・クリスティーの作品を読んだりしてました。読み始めてしばらくの間 Poirot(ポワロ) を”ポイロット”と思っていたのは不徳の致すところで^^
ちなみに一番有名どころかもしれれない And then there were none は読んだことがないという。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡