have to の罠 - have to だけど have to じゃない?



have to の罠

 

have to だけど have to じゃない...パンはパンでも食べられないパンはな~んだ的な?

ではない^^

 

目次

 

have to とは?

まずは have to とは何かをおさらいしておきましょう。
have to は「~しなければならない」や「~にちがいない」という意味を表す慣用表現でした。

I have to do my homework.
(宿題をしなければならない

That has to be a joke.
(それは冗談にちがいない

 

「~にちがいない」って意味もあるんだね。

そういう点では must とよく比べられるというのもうなづけるよね。

 

have to だけど have to じゃない?

さていよいよここからが本題です。次の例文をご覧ください。

This is the only option I have to choose from.

これを have to と読むと、
「これは選ばなければならない唯一の選択肢だ」という意味に解釈できます。
 

「選ばなければならない選択肢」ってもう選択肢じゃなくてただの強制じゃん。

そうだよね。

 

ですから have to と読むのは間違いということになります。
引っ張るようで申し訳ないのですが、この理屈を解き明かすために別の文をご覧いただきます。

I have many options to choose from. 

この文は「選ぶべき選択肢をたくさん持っている→選択肢はたくさんある」という意味を表しています。これを There are 構文で書き換えてみるのですが、まずは I have を無視して書いてみます。

There are many options to choose from.

ここに「私が持っている」という意味を付け足すとすると、There are many options for me to choose from とすることが多いかもしれませんがここはあえて I have を入れてみます。

There are many options (that) I have to choose from.

そうすると関係代名詞 that(省略可)を使ってこの位置に I have が来ます。
ポイントは (that) I have は挿入句としてそこにあるということ。

 

つまり?

 

つまり、あくまで options to choose from という繋がりであって I have to choose from ではないということです。

 

さて、元のお題をもう一度みてみましょう。

この文も option と to choose の間に I have が挿入されているだけという構造と解釈することができます。
ですから意味は、「これが選ぶことができる唯一の選択肢だ」となります。

 

会話では発音がポイント

会話やリスニングではよく聞くと アイハフトゥーではなくアイ(微妙な間)トゥーと言っているはずです。

 

すごい、聞き取れるの?

とは言ってない^^

 

どちらでも解釈できるパターン

最後にどちらでも解釈できるパターンをみておきましょう。

There is something I have to tell you.

この文の場合も、

1. There is something I have / to tell you.

2. There is something I have to / tell you.

と2つの解釈が可能です。

 

それぞれの解釈は、
1. There is something I have / to tell you  

 There is something I have =”こと”がある(持っている)
 to tell you = あなたに話すべき

=「あなたに話すべきことがある」となり、これはつまり「話したいことがあるんだけど」という意味に取ることができます。

 

2. There is something I have to / tell you.

 There is something =”こと”がある
 I have to tell you = あなたに話さなければならない

=「あなたに話さないことがある」となって、これも「話したいことがあるんだけど」と解釈できます。

 

先ほどの逆の流れでこの書き換えると、

I have something to tell you.

とすることができるので1番の解釈がやや優勢かなと思いますが、どちらであっても意味に大きな差は出ない印象です。

 

まとめ

have / to choose from と have to / choose from の違いについてみてきましたがいかがだったでしょうか?

会話では(聞き取れさえすれば)発音が違いますのでわかるのですが、読むときにはこれを知っているか知らないかが大きな分かれ道かなと。知らないと have to の繋がりがまず入ってきちゃうんじゃないかと思いますので。
ですから重箱の隅をつつくような話ではありますが、「そういえばあのゴリラのブログでそんなこと言ってた気がするなぁ」というくらいに覚えておいてくださると幸いでございます^^

 

あとがき

この違いは日常の英会話ではさほど問題となることではないとは思うのですが、やっぱりテストですよね。もし問題作成者になるとしたらこれ出題したくなります。訳を見ればわかっているかわかっていないかが一目瞭然ですから。

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡