シェルドンとペニー、カップルと思われる ― Big Bang Theoryで学ぶ英会話 3


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Sheldon: 
I don't think there's anything in this jewelry store that Amy would appreciate more than the humidifier we were just looking at Sears.
今ちょうどエイミーと僕がSears(シアーズ)で見ていた加湿器よりエイミーがいいと思うものがこの宝石店にあるとは思えないな。

Penny: 
Oh, my god. Now I know what I sound like to you when I say stupid stuff.
あらら。私がばかなこと言ったときにどう聞こえてるのかのが今やっとわかったわ。

Sheldon: 
Oh, a pocket watch.
おや、懐中時計か。

Penny: 
OK, I don't think Amy wants a pocket watch.
それはいいけど、エイミーが懐中時計を欲しがるとは思えないな。

Sheldon: 
No, but maybe she wants a man with a pocket watch.
そうだろうね。でも懐中時計を持ってる男ってことなら話は別かもね。

Penny: 
Still saying stupid stuff.
Oo, she like bracelets?
まだばかなこと言ってる。
あっ、エイミーはブレスレットは好き?

Sheldon: 
Well, she's very fond of her silver one that says allergic to penicillin.
Maybe they have a dressier version of that.

えっと銀色のブレスレットはすごく気に入ってるよ。ペニシリンアレルギーって書いてるやつ。
この店にもあれのもうちょっとおしゃれなやつあるかな。

Salesclerk: 
Well, how are you doing this afternoon?Are we looking for anything special.
Perhaps, a ring for the lady.

いらっしゃいませ。何か特別なものをお探しですか。お連れ様の指輪とか。

Penny: 
(Snorting) Trust me. We are not a couple.
(鼻を鳴らして)いやほんとに、カップルじゃないんで。

Sheldon: 
Excuse me. I don't see why you get to snort derisively and point that out.
You'd be lucky to land a fellow like me.

ちょっと待って。なんで鼻で笑いながらそれを指摘するのかわからない。
僕みたいな人と付き合えたらラッキーだよ。

Penny: 
Fine. Go ahead.
はいはい。それで。

Sheldon: 
(Snorting) Trust me. We are not a couple.

(鼻を鳴らして)いやほんとに、カップルじゃないんで。

 

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Key words & phrases & ちょこっと解説

 

Key words & phrases 

 

 
1. appreciate  2. stuff  3. be fond of  4. allergic to  5. dressy  6. snort 
7. derisively  8. point something out  9. land

 

1. appreciate(~を正当に評価する)2. stuff([漠然とした]もの、こと)
3. be fond of(~が好き)4. allergic to(~にアレルギーのある)5. dressy(しゃれた)
6. snort(鼻を鳴らす)7. derisively(あざけるように)
8. point something out(~を指摘する)9. land(獲得する:≒get)

 

 

ちょこっと解説

ポイント1

I don't think there's anything in this jewelry store that Amy would appreciate more than the humidifier we were just looking at Sears.

まずこの文について次の3点を解説します。

1. I don't think there's anything ~
2. wouldの用法
3. more thanのmoreについて

 

1. I don't think there's anything ~

これ自体は「あるとは思わない」ということで特に難しくはないのですが、ここでは逆に英訳(あるいは英語で発信)するときに気をつけるべきポイントとして取り上げました。

 

どういうこと?

 

I think there isn't anything も間違いではありませんが、英語では I don't think と否定してから there's anything と内容をいうことが多いのです。

よって普通に表現したいときは I don't think + 肯定の内容とするのが定石ということになります。

 

そこで問題となるは日本語では普通に使う「ないと思う」の英訳です。

*彼は来ないと思う
*彼が来るとは思わない

「来るとは思わない」と言われれば直に
I don't think he'll come.
とできるのですが、

「来ないと思う」となると、
I think he won't come.
としたくなるところですがそこはぐっと抑えて
I don't think he'll come.
とした方がよりナチュラルな英語ということになります。

 

2. wouldの用法

次にAmy would appreciate~の wouldについて解説します。

 

would には

1. 過去の習慣(~したものだ)

2. 過去の強い意志(どうしても~した)

3. 時制の一致

4. 仮定法の条件節での用法

5. 仮定法の帰結節での用法

6. 現在の弱い推量

7. 丁寧な表現

などの用法があります。

 

1~3は過去の意味(=wouldが過去形として使われている)
4~7は現在の意味(= wouldが仮定法で使われている)

です。

 

今回の文は there's anything in this jewelry store that Amy would appreciate ですが、SheldonがAmyがどう思うかについて話をしていますので6番の現在の弱い推量というのが当てはまります。

 

would についてより詳しい解説を下のリンクよりお読みいただけます。

englishluke.com

 

3. more thanのmoreについて

Amy would appreciate more than the humidifier we were just looking at Sears の more の原形は何だかわかるでしょうか?

 

many - more - most だから many じゃない?

ざんね~ん。

 

more は many の比較級であると同時に much の比較級でもあるんです。
many は名詞を修飾する形容詞、much は名詞以外を修飾する副詞です。

many - more - most:形容詞

much - more - most:副詞

 

今回は Amy would appreciate more than the humidifier という文の中で出てきました。この more は appreciate more というつながりで動詞の appreciate を修飾しているので副詞ということになり、原形は much というのが正解です。

 

ポイント2

次に what I sound like という表現について少し掘り下げます。

ここでの sound は動詞で「聞こえる」という意味です。
この sound には
*補語を伴う場合
*like + 名詞を伴う場合
の2つの使い方があります。
(sound like の like は「~のように」という意味の前置詞

*It may sound strange, but~(strange:補語)
(奇妙に聞こえるかもしれないが...)

*That sounds like fun.(fun:名詞)
(面白そうだね [面白いように聞こえる])

 

今回の what I sound like は sound like + 名詞のパターン。

 

like + 名詞の名詞はどこにあるの?

 

what がそれにあたります。
この what は疑問詞 で what I sound like を含む元の文 Now I know what I sound like to you は間接疑問文という構文になっています。

間接疑問文では疑問詞の後ろは肯定文の語順(S+V+etc.)になることに注意してください。
たとえば It sounds like a real piano を疑問文にすると、
Does it sound like a real piano?(それ本物のピアノみたいな音出るの?)となりますがこれを a real piano の部分を what に変えた間接疑問文にすると、
I don't know what it sounds like(どんな音が出るかはわからない)と肯定文の語順になって三単現のSが動詞につきます(sounds)。

 

疑問文っていっても間接疑問文にははてな(?)は無いんだね。

そこもポイントだね。

 

間接疑問文のポイント

ここを押さえよう!

*疑問詞の後ろは肯定文の語順になる(e.g. what it sounds like)

*間接疑問文には疑問符(?)はつかない

 

ポイント3

No, but maybe she wants a man with a pocket watch.

 

ここって No なのに「そうだろうね」って訳されてるのはなぜ?

 

この No は直前の
I don't think Amy wants a pocket watch
(エイミーが懐中時計を欲しがるとは思えないな
を受けてのものです。

 

日本語では「いいえ、そうです」あるいは「はい、違います」のように「いいえ」に続いて肯定、「はい」に続いて否定が来るこもとあります。

ところが英語では肯定文が続けば Yes, 否定文が続けば No になります(たとえば「Yes, it is」または「No, it isn't」など)。

今回のケースは「欲しがるとは思えないな」に対する No です。ここで「いいえ」としてしまうと、
「欲しがるとは思えないな」に対して「いいえ」とつながって「欲しがる」という流れになってしまいかねないため「そうだろうね」と「思えない」という否定を肯定する訳にしています。

 

否定を肯定ってのが微妙な説明だけど、まあOKとしておこうかな。

Thank you!

 

ポイント4

You'd be lucky to land a fellow like me.

You'd be は You would be のことです。

 

ということは上の would の用法のどれかが当てはまる?

その通り!

 

問題はどれにあたるかということですが正解は5番の仮定法の帰結節での用法です。

 

待て待て~、If がないぞ!

その通り!

 

実はto不定詞が条件の意味を持っているんです。

You'd be lucky to land a fellow like me.

単語のところで見たように land ≒ get ということで
 to land a fellow like me は「僕みたいな人と付き合えたら」という意味になります。これが条件節(if節)の代わりとなるため仮定法の帰結節での用法と判断できるというわけです。

 

ちなみにif節だと、

if you landed a fellow like me 

となります。

 

仮定法であるとの判断ですが、そもそも文脈から2人が付き合っていないことが明らかなので現実と異なる仮定をする仮定法であると判断できます。

 

You'd be lucky to ~(~できればラッキーだよ)を慣用句として覚えちゃうってのも一つの手かもね。

 

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今回は以上になります。
では次回もお楽しみに~!