今回は want のちょっと変わった用法についてご紹介します。その用法とは want + 目的語 + 過去分詞。この記事では I want every part of this ship checked というダース・ベイダーのセリフを題材としてこの want の用法の文型について詳しく解説します!
目次
want + 目的語 + 過去分詞
知覚動詞では確かに
I saw the tree cut down → 木が切り倒されるのを見た。
という 知覚動詞 + 目的語 + 過去分詞 という用法を習ことがあると思います。
で,今回は知覚動詞ではない want でも同じ使い方ができると?
Exactly!
タイトルの文の解説
これはスター・ウォーズ エピソードIVのダース・ベイダーのセリフです。
I want every part of this ship checked.
まさに want + 目的語(O) + 過去分詞(Vpp)の形をしています。
(pp:past participle =過去分詞)
この形は「OがVされて欲しい(されることを望む)」という意味を表します。
これを踏まえて文を直訳すると「この船のあらゆる部分がチェックされることを望む」となりますが、少し分かりにくいのでもう少し工夫して次のように訳すこともできます。
「この船をくまなくチェックしてくれ」
*want のニュアンスについてはこちら↓
want to の意味は「~したい」ですが,
たとえば,
I want you to hear me(あなたに聞いて欲しい)
といった場合,「依頼」のニュアンスが含まれます。
さらに,
Do you want to go there for me? というと(文脈にもよりますが)
「僕の代わりにそこに行ってくれないかな」
のような意味にもなります。
文法解釈(文型)
文型はこのようになっています。
I want every part of this ship checked
S V O C
SVOC の文型では意味上 O=C になりますので「この船のあらゆる部分」=「チェックされる」 →「この船のあらゆる部分がチェックされる」となり、それを want→「(この場合は)依頼」するので上の訳になります。
この用法でのその他の want の用例
この want の用法を使った他の文もみておきましょう。
用例1
この文は you want なので want は単に「~したい」という意味で使われています。
どれどれ。意味は「何かを右にしてほしいなら,それを自分でしなさい」でいい?
おしい!あとは right の解釈だけだね。
この right は「右」ではなくて「正しく」という意味で使われています。
ですから「右にしてほしい」ではなく「正しく(ちゃんと)してほしい」が正解です。
さらに,これは訳のテクニック的な話ですが,something を「何か」とせずに「ちゃんとしてほしいこと」としてしまうとスッキリします。
「ちゃんとしてほしいことは,自分でしなさい」
用例2
最後にちょっとトリッキーな文をご紹介します。
この文でも今回のテーマである want + 目的語 + 過去分詞 が使われています。
これの意味わかるかい,ゼブラくん?
えっと,何これ?! そもそも want + 目的語 + 過去分詞の目的語がなくない?
まず 2つの文に分けて考えます。
1. I have a wish
2. I want the wish granted.
この中の wish を関係代名詞にしてつなぐとこうなります。
I have a wish which I want granted.
さらにこの場合の which は省略できるので,
I have a wish I want granted.
となるという寸法です。
目的語がないように見えたのは want + 目的語 + 過去分詞の目的語である a wish が前に出た形だったからというわけです。
結局,意味としては
「叶えてもらいたい願いがある」
となります。
ならば早く願いを言え。どんな願いも1つだけ叶えてやろう。
いや、神龍か!
あとがき
いかがだったでしょうか?
あまり見かけない表現かもしれませんが,ここで会ったが百年目(?!),この際サクッとマスターしちゃいましょう!
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡