How come vs. Why [使える?!英語フレーズ]



How come と why はどちらも「なぜ/どうして」を表す疑問文で使われ、ほぼ同じ意味で interchangeable(互換性あり)と考えてよい場面も多いですが、ちょっとした違いもあります。疑問文でありながら How come では語順が変化しない、というのもその違いの一つ。

その他の違いは本文で!

いや、それ僕のセリフだから^^

 

目次

 

How come vs. Why -その違いとは? 

まず冒頭でも触れた How come の語順について解説します。

 

How come の語順について

How come は Why と同じく文頭に来て疑問文を作りますが、その後の語順が疑問文のようになりません

この違いを例文で比べてみます。

Why did he go home early?

How come he went home early?

Why の後が普通の疑問文であるのに対して、How come の後は肯定文の語順であることがポイントです。

 

Be動詞の場合はどうなの?

 

では Be動詞の場合もみてみます。

Why are you here?

How come you are here?

Be動詞の場合も同じく How come の後は肯定文の語順です。

 

なんで肯定文の語順になるの?

 

では次に肯定文の語順になる理由を探ってみます。

 

肯定文の語順になる理由

確定的なことではないのですが How come は How did it come about that の省略だといわれています。

この How did it come about that は僕もあなたも大好きな?形式目的語の it ~ that 構文で it は that以下を指しています。come about ≒ happen で「起きる」という意味です。意味は「どのようにして that 以下は起きたのか」くらいになります(形式目的語の it ~ that 構文について詳しくはこの記事でご紹介しています)。

上の例文を省略しない形にしてみます。

How come he went home early?
      ↓
How did it come about that he went home early?

 

なんということでしょう?ちょっと風変わりな語順だったのが見違えるように普通な語順に。費用もなんとか予算内におさまりました。

大改造!!劇的ビフォーアフター風?!(費用って何^^)

 

ということで How come に続くものは that節 なので語順が肯定文のままと解釈することができます。

 

How come と Why のその他の違いについて

How come と Why には語順以外にも違いがあります。それは、
Formality(堅さ)
Whyの方が「直接的」
ニュアンス
の3つです。

それぞれについてみていこうと思いますがその前にまずお断りを。
これらは例によって微妙な違いですので、それほど気にしなくてもよい場面が多いと思います。なので会話などで迷うくらいならパッと出てきた方でほとんどの場合は問題ないはずです。

 

と言い訳しつつ、説明に入るという。

石橋を叩いてそのダメージが気になって渡れない慎重過ぎるタイプですから^^

 

Formality(堅さ)について

Formality(堅さ)って?

 

 

このブログではときどき formal、informal という言葉が出てきますが簡単にいうと
主に書き言葉(特に書籍、正式な文書など)や堅苦しい会話で使われる文体を formal(堅い)、友人と話したりメールのやり取りをしたりするときなどに使われる文体を informal(堅くない/柔らかい) と称しています。たとえば、

「こんにちは、わたくし孫悟空と申します」は formal、
「オッス、オラ悟空」は informal

という寸法です。

 

この尺度でいうと、
How come は informal
Why は formal
ということになります。

How come が短縮形ということからもこの差が分かります(「おはようございます」と「おはよっす」を比べると...)

 

Whyの方が「直接的」

「直接的」って?

 

「直接的」というは言い換えると”遠慮のなさ(づけづけさ)”となるでしょうか。

先ほどの例文をもう一度ご覧ください。

Why are you here?

How come you are here?

Why are you here の方が「直接的」でこのセリフが発せられたシーンにもよりますが、ともすると「上から目線」の質問に感じられることがあります。
最も「上から目線」の場面を想定して訳すと「君はなぜここにいるのかね」のような感じ。

また、「上から目線」ではなくとも質問内容によっては会話ではあまり使わない方がよいシーンもあります。

A: My brother is going to be hospitalized.
B: Why?

「弟が入院することになって」というAさんに対し Why?だとちょっと強すぎる感じがします。
Why は「理由を訊ねる」という側面が強いため(すなわち、Because ...という答えを求めている)、病気や懐具合といったセンシティブなことについては少し強すぎるという印象があります。

 

一方の How come you are here は...次のニュアンスのセクションで!

 

ニュアンスの違い

Why の「直接的」というのに対して How come はどこか「想定外なことに対する驚き」という感じあります。

上の例で Why ではなく How come と答えるとします。

A: My brother is going to be hospitalized.
B: How come?

「弟が入院することになって」というAさんに対し How come というと「えっ、なんで」と少し驚いた感じです。


さらに上の例文をもう一度使います。

Why are you here?

How come you are here?

今度はそれほど「上から目線」ではないシーンを想定すると、どちらも意味は「なんでここにいるの」ですが、真意は、
Why are you here?は「理由=動機が知りたい」
How come you are here?「ここにいるはずがないのにという驚きがあり経緯が知りたい」

これを踏まえて超訳をすると、
Why are you here = どういうつもりでここにいるのかワケを教えて(理由が知りたい)
How come you are here = あれ、なんでここにいるの?(動機というより経緯が知りたい)
くらいになるでしょうか。

 

How come vs. Why

まとめ

ちょっと内容過多になってしまいました。情報整理のために最後におさらいしておきましょう。

今日のポイント! ○ How come でも Why でもOKな場面も多い(これ重要!)
○ それでもあえて違いを挙げると、
 ☆ Why は formal, 直接的, 場合によってはきつい
 ☆ How come は informal, 予想外の驚き

 

あとがき

最初はただ How come の使い方とかを書こうと思ったのですが、じゃあついでに Why との比較を、と思ったのが運の尽き。調査やら例文を考えるのやらでとても大変でした^^

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡