as we know it : ポイントは it



今回取り上げるのは as we know it 。

これは慣用的に使われるフレーズで「私たちの知る(ような) it」という意味を表します(it には直前の名詞の意味が入ります)。

この記事では少し重箱の隅をつつく話にはなってしまいますが as we know it の文法的な解釈をしてからホーキング博士の本でこのフレーズが使われていた部分を引用してその使い方を確認します。

 

目次

 

出典

文脈の中で考えていきたいのでこの本から引用させてもらいます。

 

It is estimated that one star in five has an Earth-like planet orbiting it at a distance from the star to be compatible with life as we know it.

 

life as we know it の文法解釈

見せてもらおうか,重箱の隅とやらを。

 

life as we know it の as は一見すると関係代名詞のように見えますが関係代名詞ではありません。

 

関係代名詞じゃないなら一体何?

実はこの as は接続詞なのです。

 

関係代名詞でない理由はこうです。

it = life でもし as が関係代名詞だとすると life がダブってしまいます。

また,as の後に we know it とSVOが揃っていますのでこのas が接続詞で節を作っていると考えることができます。

 

このことを踏まえて life as we know it を直訳すると「私たちの知っている生命(it)のような生命(life)」となって訳すと life が2回出てくる形になってしまうので「私たちの知る(ような)生命」と訳されます。

 

英語で考えるとまず life を聞きいてから as we know it が来ます。

つまり英語では「生命,それも私たちが知っている形の」というような流れで情報が入ってくるというわけです。

 

☆「As we know」と it がない場合は「知っての通り」と違う意味になるので注意!

 

英文解釈

さて,この文は英文解釈の問題としても結構歯ごたえのある文かと思いますので当ブログとしては珍しく英文解釈をやってみます。

 

ではもう一度引用文にご登場いただきましょう。

 

It is estimated that one star in five has an Earth-like planet orbiting it at a distance from the star to be compatible with life as we know it.

 

It is estimated that

典型的な形式主語構文です(形式主語について詳しくはこちら

この部分は「that 以下と推定されている」という意味なります。

 

one star in five

five の後ろに何か省略されていると見た!

その通りで stars が省略されています。

つまり, one star in five stars 。

意味は「星(恒星)5つのうち1つ」。

逆に one star の star を省略して one in five stars という言い方もできます。

 

前置詞の in を使ってこのような「星5つ中1つ」= one in five stars や「8人中2人」= 2 in 8 people のような表現ができます。

 

of を使って one of five stars じゃ駄目なの?

残念ながらここでは one of を使うことはできないのです。

 

one of は後に特定の名詞が続く場合に使います。

例:

one of the five stars(5つの星のうちの1つ:the あり:特定の5つ vs the なし:任意の5つ)

one of you(あなた方のうち一人:you が複数であることに注意)

 

なるほど。ちょっと引っ張るけど one out of も見たことある気がするんだけど?

out が入るだけですがなんと one star out of five であれば使えます。

 

イメージはこの図のように,

one in three は「3つある中1つ」

one out of three は「3つある中から1つ」 (out は「中から外へ」:詳しくはこちら

という感じです。

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an Earth-like planet

普通の(?)語順でいうと a planet like Earth ですが,○○-like XX という言い方もでき,これがとても便利。

例:

a human-like robot →人間のようなロボット

an apple-like taste→リンゴみたいな味

 

同じように

an Earth-like planet は「地球のような惑星」→「地球型惑星」となります。

 

orbiting it

この it は何を指すの?

この it は one star in five has an Earth-like planet orbiting it の star を置き換えたものです。

この部分の意味は「恒星の5つに1つはその恒星の周りを回る地球のような惑星を持つ」 となります。

「周りを回る」は「公転する」と考えてよいでしょう。

 

全体の意味

It is estimated that one star in five has an Earth-like planet orbiting it at a distance from the star to be compatible with life as we know it.

 

恒星の5つに1つはそこから私たちの知るような生命に適した距離にあってその恒星を公転する地球型惑星を持つと推定されている。

 

 

今日のポイント! ○ as we know it = 私たちが知る(ような)

 

 

 
単語メモ

estiamte =推定する,見積もる
orbit =軌道を描いて回る
planet =惑星

to be compatible with life=生命に適した

 

あとがき

英語を読んで意味はわかるのですが,和訳するのにえらい苦労しました(^_^;)

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡