今回は現在完了形を基本からみていくよ。
現在形と過去形はもう習ったからこれらとは違う時制ってことだよね。
うん,その通り!
目次
現在完了形の考え方から使い方まで
この記事では過去進行形、現在進行形、過去形と比較しながら現在完了形のイメージを解説します。
過去進行形、現在進行形、過去形についてはこの記事(↓)でお読みいただけます。
では、本題である現在完了形に入ってくことにしましょう!
現在完了形の考え方
現在完了形は,
過去に起こった出来事や行動を現在と結びつける役割
を果たします。
図にするとこのような感じ。
図の見方がわからない...
OK. じゃあ、この図について少し説明するね。
この図は次のことを表しています。
現在進行形:過去のある時点で始まって現在も進行中の出来事/行動
過去形:過去のある時点で完結した出来事/行動
過去進行形:過去のある時点で進行していた出来事/行動
現在完了形:過去のある時点で起き,現在もその出来事や行動による影響がある
なるほど、たしかに現在進行形、過去形、過去進行形のどれとも違う。
現在完了形の表し方
現在完了形は,
have(または has)+ 過去分詞
で表すことができます。
※現在完了形の have/has は「持っている」を意味する動詞ではなく助動詞です。動詞の場合と同じ三単現の場合に has を使います。
He has passed the exam → has(主語が he)+ passed(pass の過去分詞)
ここでは「形」だけご紹介しました。次に意味をみていきす。
現在完了形の3つの意味
現在完了形は大きく分けて次の3つの意味を表します。
1. 完了・結果
2. 経験
3. 継続
うん、どういうことか全くわからん。
そうですよね^^
では、どういうことかそれぞれを詳しくみていきましょう!
完了・結果
これは「過去に起こった出来事や行動が現在終わっていること」を表します。
現在終わってるんだったら上の説明の「現在も影響がある」と違うんじゃない?
ここが過去形と違うところであり少しややこしいところでもあるため例文を通して「現在も影響がある」の意味するところを探っていきましょう。
1-A. I have finished my homework.(私は宿題を終えました)
1-B. The airplane has taken off.(飛行機が離陸した)
各例文を解説します。
☆ 例文1-A は「過去のある時点で開始した宿題を現在は終えてもう残っていない状態」を表しています。この「残っていない」が現在にも続く影響です。
これに対し過去形(I finished my homework)であれば「過去に宿題を終えたが,現在の状況はわからない(追加の宿題があるかもしれないし,もう残っていないかもしれない)」ことになります。
☆ 例文1-Bは「飛行機が滑走して離陸し終えたため,地面に接触していない状態(着陸もしていない)」を表しています。
これが過去形(The airplane took of)であれば「飛行機は過去に離陸したが,現在まだ飛んでいるか着陸しているかは分からない」ことを表します。
なるほど,現在完了形は動作が完了してその結果としての現在の状態まで表現してるってことか。
Exactly!
経験
これは「過去から現在までに特定の出来事や動作を経験したこと」を表します。
2-A. I have been to Hokkaido.(北海道に行ったことがある)
2-B. She has rarely had to work overtime.(彼女はめったに残業したことはない)
☆ 例文2-A は「過去から現在までの間に北海道に行ったという経験」を表しています。
I was to Hokkaido という言い方はないため過去形は went で表現して I went to Hokkaido「北海道に行った」となります。
これは過去形でも同じじゃない?
実は日本語を考える方が分かりやすいかもしれません。
「北海道に行った」は確かに経験したことと考えられますが、単に「行った」という事実を述べているに過ぎません。
一方、「行ったことがある」は経験を表しています。日本語でのこのニュアンスの差が現在完了形と過去形の差にそのまま当てはまります。
*この have been to(または has been to) は「~に行ったことがある」という表現です。gone ではなく been となっているところがミソ。
☆ 例文2-B は「過去も現在も残業をしなければならない状況をめったに経験していないこと」を表しています。
こちらは上の例文2-Aより違いがわかりやすく、この現在完了形の方は「過去にめったに残業したことがなく、現在も同じであること」を表し、一方、過去形(She raraly had to work overtime)であれば「過去は残業がめったになかったが,現在はわからない」ことになります。
継続
ここでいう継続の意味は「過去に始まり現在までずっと続いている出来事や行動」ということ。
3-A. She has been in Hokkaido for 5 years. (彼女は5年間北海道にいます)
3-B. It has been 10 years since then.(あれから10年になります)
☆ 例文3-Aは「過去から合計5年間北海道にいて、今もいる」ことを表しています。
過去形(She were in Hokkaido for 5 years)であれば「過去に5年間北海道にいたが,現在住んでいるかどうかはわからない」ことになります。
have been to と have been in は似てるけどぜんぜん意味が違うんだね。
☆ 例文3-Bは「過去の特定の時点(then)から現在までで10年間が経過している」ことを表します。
これが過去形(It was 10 years since then) であれば「過去のある時点(then)から過去の別の時点までの合計が10年間だったこと」を表します。
since は「起点を表す」接続詞で「~して以来」という意味。
よく見る since 1997 の since がこれで「1997年からずっとやってますよ」という意味が込められています。
この例文の since は前置詞ですが,接続詞としての用法もあり,It has been 10 years since I first met you.(あなたと初めて会ってから10年になります)などの言い方が可能です。
まとめ
現在完了形をお届けしてきましたが,いかがだったでしょうか?
ポイントは「過去に始まり現在に影響がある」ことでした。
また,3種類の意味もしっかりマスターしてくださいね。
確認テスト
次の文の意味を考えてください。
1. She has studied English for 15 years.
2. They have just built their house.
3. I have been there too.
1. 彼女は15年間英語を勉強している。
2. 彼らはちょうど家を立てたばかりだ。
3. 私もそこに行ったことがあります。
あとがき
現在完了形は文法的にも複雑であったり、意味にも幅があったりで難しい項目ですが、反復して練習することで感覚を掴んでいくことができます。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡