今回は do more harm than good を題材にして more ~ than について考えてみます。
do more harm than good って「有害無益」って教わるよね。でも good より harm を”多く”するんだから「無益」というのはちょっと言い過ぎじゃないかと思うのよ。
実は僕も高校生ぐらいの頃からずっと疑問に思ってたんだよね。なのでここで一気に解決してしまいましょうと。
目次
実は rather than の意味だった
いきなり正解をいってしまいましたが,この more ~ than は rather than の意味です(ど~ん!)
つまり,
これで「あっ,そうなのね」と思っていただければ十分です。
以下は蛇足のような細かい説明ですのでご興味がある方だけお読みいただければと。
では蛇足ではありますがどうぞ。
文法的に考えてみた
まず do more harm than good における more ~ than の役割について考えてみます。
A is more ~ than B (普通の比較級)との違い
普通の比較級 A is more ~ than B は,
「AはBよりも~だ」
という意味でした。
例:He is taller than I =彼は僕よりも背が高い
詳しくはこちら↓
これを仮に次の文に当てはめてみます。
Working too hard does more harm than good.
そうすると
「働き過ぎは良いことよりももっと害をなす」
となります。
なんか意味的には別に良さそうじゃない?
そうではないんだよ。
この解釈だと,
「Working too hard と good を比べている」ことになります。
しかし,今比べているのは harm と good でした。
普通の比較級ではない?
do more harm than good をよくみてみると,
harm は名詞です(形容詞なら harmful)。
実は good も名詞です(「良いこと」という意味の名詞)
でもさ,でもさ,more は many の比較級でしょ?だったらまだゴリさんのいう「普通の」比較級の可能性もあるんじゃない?
いいところに気がつくね。
ではこの疑問を解き明かすために次の例文をご覧ください。
Class A has more students than Class B.
上の「A is more ~ than B (普通の比較級)との違い」で説明したのと同じようにこの文でも比べているのは,
Class A と Class B です。
決して students と Class B ではありません。
つまり「普通の」比較級ではないということになります。
普通の比較級ではない証拠
この構文(do more harm than good における more ~ than)が普通の比較級でないのは次の文がちゃんと正しい文であることからもわかります(He を取ってググってみてください)
例: He is more strong than fast.
=彼は速いというより力強い。
strong の比較級は stronger ですから,これが普通の比較級であれば,
He is stronger than fast.
となるはずです。
結局のところ何なのさ?
結局 more A than B (AやBは形容詞や名詞)は A と B の単純な比較ではなくて,
「B という要素よりも A という要素の特徴が強い」
=「BというよりむしろA」
を表現している(すなわち,A rather than B)ということになります。
注意点としては,
AやBには名詞も入りますので,
She is more an actress than a singer.
=彼女は歌手というより役者だ。
のような言い方もできます。
あとがき
いかがだったでしょうか?なんで more A than B が A rather than Bの意味になるの?と問われるとはっきりとした理由というのはわからなくて「まあなんとなくそんな感じしません?」としか言いようがないところがまたそこはかとなく申し訳なく...次回こそもっとがんばります^^
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡