いわゆる「カタカナ英語」というのは結構厄介なものでそのまま使うと全然違う意味だった、なんてことも。
そして今回ご紹介する「クレーム」もその一つ。「クレーム」≠ claim なんです。
じゃあ、claim の本当の意味は何?
claim の意味と例文
claim に「クレーム」という意味はなく本当の意味は、
claim
= 自説を述べる(主張する)、(当然の権利として)要求する、自分のものだという、(命などを)奪う
カッコだらけ?!
そうなのよ。ただの「主張する」や「要求する」、「奪う」では誤解を生むかもしれないから。
例文でニュアンスを確認しましょう。
(マイクは真実を話していると主張している)
She claimed a reward.
(彼女は報酬を要求した)
Does anyone claim this bag?
(このバッグを自分のものという人はいますか→このバッグの持ち主はいますか?)
The team claimed the title.
(そのチームがタイトルを奪った→そのチームが優勝した)
*「主張する」は別の例でいうとたとえば何らかの事件の容疑者が「自分は無罪だと言っている(He claims to be not guilty)」というような使い方のイメージです。
*「報酬」を当然の権利として「要求」しています。
*この意味の名詞版は空港で見かけますね。そうです baggage claim(手荷物受取所)!
*命だけでなく「タイトル」なんかも奪ったりします。ただし、ボクシングの挑戦者がチャンピオンに勝って「タイトル奪取」というだけでなく単に優勝したときでも claim を使うことができます。
ではお待ちかね。「クレーム」を英語で言ってみよう!
ガッテン承知!
「クレーム」= compaint
日本語の「クレーム(苦情)」は英語では complaint が当てはまります。
例:苦情の手紙= a letter of complaint
動詞は t が取れて complain。
意味は「クレーム(文句)を言う」です。
(いい加減文句言うのやめろ!)
I'm sick and tired of complaints.
(クレームにはもううんざり)
complain about か of か
次に「~に文句を言う」という場合の前置詞について考えます。
complain は自動詞なので目的語をとりません。そのため前置詞が必要なのですが、complain につく前置詞は2つあります。
*complain about
*complain of
このうち「~に文句を言う」は complain about の方を使います。
もう一方の complain of は主に「(症状などを)訴える」という意味で使われます。
(彼はその商品の品質について文句を言っている)
She is complaining of back pain.
(彼女は腰痛を訴えている)
まとめ
では最後に今日のポイントのまとめです。
あとがき
ニュージーランドでの語学留学中の授業で a letter of complaint を書く練習をしました。ケンブリッジ英検(CAE)に出題される可能性があるという理由からです。意外にもこれは「丁寧な」英語を書く練習でした。読んでもらえなかった始まらない、それが a letter of complaint だ的な説明をおぼろげながら覚えています。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡