今回のテーマは only a child と an only child。意味はどちらかが「まだ子供」でもう一方が「一人っ子」。この違いはもちろん only から来ているのですが、本質は only の”位置”ではなく”品詞”にあります。
さらに an only child と the only child の違いについても解説します。
目次
- only a child と an only child の意味
- only a child と an only child の違いの本質
- an only child と the only child の違い
- まとめ
- あとがき
only a child と an only child の意味
さっそく正解からまいりましょう!
正解は only a child が「まだ子供」で、an only child が「一人っ子」です。
*He is only a child = 彼はまだ子供だ
*He is an only child = 彼は一人っ子だ
じゃあ、聞かせてもらおうか、この違いの”本質”とやらを。
only a child と an only child の違いの本質
冒頭で only の”位置”ではなく”品詞”が違いの本質だと書きました。その意味は only の品詞が違うから位置が違うのであって位置が違うから意味が違うのとは違うということです。
いや、最後ややこしい!
えへ^^
では only a child と an only child それぞれの only の品詞は何かというと、
ということになります。
形容詞は名詞を修飾するため冠詞と名詞の間に来ますが、副詞は名詞を修飾しないので冠詞と名詞に割り込むことはありません (たとえば a very good boy の very は副詞で a と boy の間に来ていますがこれは very が形容詞の good を修飾しているためです)。よって、
only a child の only は副詞、an only child の only は形容詞と判断できます。
そして副詞としての only の意味は「ただ~に過ぎない ≒ just」、形容詞としての only の意味は「唯一の」です。これを踏まえて解釈するとこうなります。
He is only a child = 彼はただ子供に過ぎない → 彼はまだ子供だ
He is an only child = 彼は唯一の子供だ → 彼は一人っ子だ
なるほどね。でもさ、「唯一」だったら an じゃなく the になりそうな気がするんだけど?
an only child と the only child の違い
流れ良く(^^)an only child と the only child の違いにいきましょう。
ゼブラくんの指摘のように「唯一の」ということは限定がかかるので an only child ではなくて the only child になるのではないかという感じがするかもしれません。
この点を解説するための英語をご用意しました。
(一人っ子と兄弟・姉妹のいる子供で何か違いはありますか)
an と a は不定冠詞なので、この文は不特定の「一人っ子」と不特定の「兄弟・姉妹のいる子供」を比べたときの違いの有無を聞いています。
すなわち、an only child は「たくさんいる一人っ子のうちの誰か」ということなので the ではなく an が正解です。He is an only child も同じ理屈で「彼」が世界で唯一の一人っ子でない限り the only child にはならず an only child とするしかないというわけです。
じゃあ、the only child はどういうときに使うの?
the only child はたとえば次のような場面で使うことができます。
(僕は両親の唯一の子供だ)
2. He is the only child who can do that.
(あの子はあんなことができる唯一の子供だ
→ あんなことができる子供はあの子しかいない)
1番は「両親の」という限定が入るため an ではなく the が正解です。逆に an only child of my parents は意味不明ということになります。
2番は who can do that という関係代名詞の制限用法により限定が入るため an ではなく the only child が正解となります。
まとめ
結局、only a child は「まだ子供」、an only child は「一人っ子」でした。
an only child は不定冠詞 a/an が不特定を表すため「複数いる一人っ子のうちの一人」を、the only child は定冠詞 the の性質により「特定の子供」を指すということでした。
only があるからといって必ず the になるとは限らないという点もポイントです。ただ、脱線するため説明は割愛していますが、who can do that のような明示的な限定がなくても文脈によって the only ~ となる場合もありますので注意が必要です。
あとがき
いかがだったでしょうか? a/an か the かあるいは無冠詞かというのは今だに迷いますし、やはり永遠の課題だなあって思います。
最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡