have/get + 目的語 + 過去分詞 の基本的な使い方から使い分けまで



今回は have/get + 目的語 + 過去分詞 のご紹介です。

 

目次

 

have/get + 目的語 + 過去分詞 とは?

have/get + 目的語 + 過去分詞 はいわゆる「使役」でこういう意味で使われます。

 

have/get + 目的語 + 過去分詞 = ~に~してもらう

 

 

 
英語でいう「使役」は「~させる」や「~してもらう」という意味を表す表現のことを指します。

 

have/get + 目的語 + 過去分詞 の例文

次の例文をご覧ください。

 

例:

I had my hair cut.

I got my hair cut.

 

両方とも「髪を切った」あるいは「散髪した」という意味です。

 

ちょっと待った!「~してもらう」が入ってないんですけど?

ごめん、中間を端折りすぎちゃった^^

 

これは日本語と英語の発想の違いで日本語ではお金を出して誰かに髪を切ってもらっても「髪を切った」あるいは「散髪した」といいますね。

一方、その発想を持ち込んで英語でそのまま I cut may hair とすると「髪を自分で切った」ことになってしまいます。

 

 
*語順に注意

☆ I had my hair cut
★ I had cut my hair

★のように cut が前に来てしまうと使役ではなく過去完了形になってしまうので要注意。 

 

have と get の違いと使い分け

ここまでは have と get を横に並べて同じように扱ってきましたが、実はこの2つの単語には次のような違いがあります。

 

☆ get の方が少し informal(くだけた言い方)で口語的

have より get の方がすこし informal で話し言葉でよく使われ、formal(かしこまった)な文書などでは have が好まれます。

 

☆ get はネガティブなシーンで使わない

○ I had my bag stolen.

× I got my bag stolen.

 

「~してもらう」のほかに have + 目的語 + 過去分詞は「~される」(e.g. 被害)というニュアンスで使われますが、get は基本的にはネガティブなことには使いません。

 

☆ 自分でやる場合は get

have と get にはこのような違いもあります。

haveを使う場合:
自分に責任がない、あるいは自分でコントロールできないことの場合
getを使う場合:
自分でやる、あるいは起きたことの原因や責任が自分にある場合(その意図はなくても)

 

ちょっと待って、get の「自分でやる」ってどういうこと?使役じゃないの?

これが本当にわかりにくいところで次のように get は人にやってもらうのではなく自分で実行する場合にも使います。

 

I'll get the job done =「その件は僕がやっておきますよ」

この場合 by 誰々 と明示的に続いていない場合、the job(その仕事)をするのは基本的には I(私)です。

 

でもさ、上の I got my hair cut の例文は by がなくても床屋さんに切ってもらったんだよね?どうやって見分けるのさ。

この質問に答えるには禁句を使わざるを得ないのよ。

その禁句とは?

「文脈」!!

がび~ん!!!!!

 

もう一つの例文でこの文脈問題を考えましょう。

I couldn't get the engine started. Maybe out of battery.

 =「エンジンがかけられなかった。バッテリー上がりだったかも」

 

自分の車に乗るときに他人にエンジンをかけてもらうことはおよそないと思います。ですからこの場合は単に the engine を started の状態に get(自らした)ということを表すと考えられます。

 

一方、I couldn't get the engine started. Maybe out of battery の後に

So I called the JAF for help and got the car started. 

と続いたらどうでしょう?

 

JAFに電話してサポートをお願いしてるのでこれは by a JAF staff と明示されていなくても

 「だからJAFに電話でサポートをお願いしてエンジンをかけてもらった

という意味だとわかると思います。

これが「文脈で判断」ということの一例です。

 

なるほどね。

 

 

 

このような get の「自分でやる」使い方は have と get の動詞としての違いから来ているのではないかと考えています(推測です)。

have は「持っている」という状態動詞(動作ではなく状態を表す)が基本であるのに対し、get は「入手する」という動作が基本的な意味です。積極的な動作が入ることから get は自分で実行する場合も使うのではないかと。

また、自分が積極的に関与するということから「盗まれた」などのネガティブなシーンでget が使えないことも説明できます。

 

紛らわしい例

最後にちょっと紛らわしい例を1つご覧いただきます。

 

I have a table reserved under the name Luke.

 =「ルークで席を予約した者ですが」

 

これを have を使った使役と解釈すると「(誰かに)席を予約してもらった」となります。a table を reserve したのは店員さんですから英語ではそう発想するのかもしれません。

 

一方、単に have a reserved table の語順を変えただけで「予約された席を持っている」→「席を予約した」という発想かもしれません。

 

これは単に解釈上の問題ですのでやや蛇足でした。

 

長い記事の最後に「蛇足」って!著者の横暴反対!!

ごめんなさい^^

 

今日のポイント! ○ have/get + 目的語 + 過去分詞 は「~してもらう」
○ 「~される」(被害など)は have のみ
○ get + 目的語 + 過去分詞 は「自分でする」場合あり

 

あとがき

get the job done について書こうと思ったのですが、ついでにhave/get + 目的語 + 過去分詞にしちゃえ、と思ったのが運の尽き。調査にかなり時間がかかってしまいました^^

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡